ADA本社のネイチャーアクアリウムギャラリーを初訪問!
アクアリウムに深くのめり込んでる方なら誰もがご存知のメーカーADA(アクアデザインアマノ)。新潟市のこのADA本社にあるネイチャーアクアリウムギャラリー(NAギャラリー)は、世界レベルの水草レイアウトが入館料無料で見れる場所です。
今回は2017年の開館再開に合わせてこのADAギャラリーを訪問したのでアップします。
残念ながら現在ADAギャラリーは館内の写真撮影が禁止されていますから、建物外観の画像しかありませんが、言葉でお伝えできる事があればと思います。
※2018年4月からまた館内の写真撮影が可能になりました!
そこで2017年の前半部はほぼそのまま、2018年度に訪れた内容も写真とともに後半に追記しています。
NAギャラリー入り口の巨大水槽が出迎え
建物入り口ではまず、壁に埋め込まれた幅3メートルほどの巨大水槽が出迎えてくれます。
両側に高さ30センチほどの大きな山水石が配置され、その周りにバリスネリア系が揺らぎ、前景の底床にはグロッソスティグマ絨毯。もうこの水槽だけで軽く数時間はボ〜ッと眺めてられる存在感と迫力があります。
(2018撮影)
巨大水槽の壁の向こうが展示スペースになっていて、中央が割れた凹型構図レイアウトの水槽ガラス越しに、展示の様子が垣間見れます。
展示スペースの水草レイアウト水槽は圧巻
展示スペースには、180センチ幅から60センチ幅まで大小約30基ほどの水槽が並べられていました。以前は海水魚水槽もあったそうですが、他水族館への移設やレンタル等で何かと出入りするのだそうで、この時は淡水水槽のみでした。
う〜ん、写真を撮れないのが残念。細部をお伝えするのがとても難しい。。
とにかく言える事はまず、水草の色艶・発色が断然良い!
水草の状態を最高に持っていくには照明性能(光度)もさることながら、栄養添加も欠かせません。特に赤系水草の色は感動するくらいに綺麗でした。
ただ、これくらいまともに肥料管理すれば、多少なりとも黒髭コケや藍藻の発生は仕方ないようです。
水流の滞りやすい岩陰や水槽コーナー(隅)には、それらが見て取れました。
そして光量の強力なADAソーラーシリーズのメタハラが、存分に使用されていました。苔取り能力の高い立派なヤマトヌマエビがあれだけ調子よく活発に動いてるから、緑ゴケや茶ゴケもあの程度に抑えられてるんだろうと思います。
そう言えばヤマトヌマエビを世界に広めたのも、天野さんでしたね。
次に、石や流木の形や大きさ、使い方の迫力が違う!
石について詳しくはないですが、ADAの山水石や竜王石、渓石などが使われ、石の色や質感、使い方で、水槽の印象がガラッと変わるのが良く分かります。
というか、これらの石の名は、ADAが命名した商品名なのですよね?実際の学術的な分類だと何になるんだろう。渓石とか、木化石に似てるなと思ったんだけど、どうなんでしょう?
あのくらい大きな石を使うと、飼育水の硬度は調整しにくくないんでしょうか。
厚く盛ったソイルとCO2、そして多量の流木でバランスを取るんでしょうけど、ホント、アクアリウムは奥が深いです。
あと、水草の状態をしっかりと開館日に合わせているのでしょう、トリミング跡が分かりません。
うちの水槽のロタラなんか、トリミング直後はカットした部分が目立ってかっこ悪いのなんの。。でも、ああやってロタラのキレイなレイアウトを見ると、トリミング技術を磨かないとと意欲が湧きます^^
最後に、ADA水槽やリリィパイプなどについて。
やはりADA水槽ってガラスの色味が少なくて透明度が高いです。濁り(不純物)が少ないというか。水槽の中がすぐそこにあるような感覚。さすが高価なだけありますね。
あと、排水・吸水用のADAガラス製リリィパイプも、あまり水景を損なわず上品で、フォルムがとても綺麗。
多分、コケは付くはずだから開館前に掃除はしてるでしょうけど、水槽周りの装備品が違うだけで気品が高くなります。
ヒーター類も外部フィルターの循環途中に噛ませてるのでしょう。唯一水槽内に設置していたのがCO2添加用のADAパレングラス(ディフューザー)だけでした。
私ももう少し景観について考えないとと反省。たいへん勉強になりました。
帰り際にADA製品のパンフレットなどを頂いてきました。
最近、農薬の心配がない組織培養水草カップが人気ですね。
確かに今までは自前で農薬を抜くか、無農薬水草の通販が当たり前でしたから、ADA提携店ならいつでもすぐ買えるのは便利です。
また、ADA液肥ボトルは見える所に置いといてもオシャレ。「これ良いじゃん」と嫁に猛プッシュされました。。
ギャラリーのADA専門スタッフに質問できる!
(大通川越しに見たNAギャラリー外観。)
展示スペースにはADAの専門スタッフが常駐しているので、水景の制作や維持についてなど質問する事ができます。
日本トップクラスのプロにレイアウトのヒントや維持管理のコツが聞けるのは、遠出してでもお釣りが来るくらい価値がありました。
私もいくつか質問させて頂きましたが、ここに並べられているレイアウト水槽たちはどれも2、3年以内にはリセットしてしまうのだそうです。ADAが発行するアクアリウム専門誌「アクアジャーナル」のためや、ADA製品開発のためなど、理由も様々だとか。
でも以前ほど回転は早くないみたいですね。
2015年にADA創始者の天野尚さんが亡くなってからは、事情もちょっとずつ変わってるのかもしれません。
結局、ギャラリーを出てからの帰り道になって、聞いておけばよかった事柄が少しずつ沸いてきてしまい、これを書きながら悶々と。そしてまた行こうと心に誓いました。
ネイチャーアクアリウムギャラリーのアクセスと開館情報
このネイチャーアクアリウムギャラリーは新潟市の南西端にあり、北陸自動車道の巻潟東ICを降りて車で3分ほどの場所にあります。
IC出口から直進して漆山工業団地に入り、団地奥まで進むと、大通川沿いに建つ、笹や樹木に囲まれたコンクリート打ちの建物がそうです。
以前から常々行きたいと思ってましたが何かと都合が合わず、今回やっとのことで行く事ができました。
私の家から片道200kmほどですが高速なら2時間程度なので子供を連れて、柿崎辺りで日本海の景色を見ながらちょっとした旅行気分です。
遠方から訪れる人も多く、片道1000キロ以上なんて方もいるので、私はまだまだ近隣ですね。
しかも、否応なしに触発される水槽レイアウトや水草水槽を長期的に維持管理する方法など得られるものも多く、確かに遠方から訪れても、来て良かったと思えるものでした。
ADAギャラリー開館日に注意
開館日は基本的に日曜日と祝日のみですが、不定期で急遽変更もあるので要確認です。
ADAネイチャーアクアリウムギャラリー公式ページ
ちなみに、冬期間は休館。なので毎年、春の再開を楽しみにしてる方も多いです。
開館時間とおすすめ時間帯
AM10:00〜PM4:00
ちなみに、ゆっくり見れるように午前中の入館がおすすめです。私は昼過ぎからでしたが、やはり午後の入場者の方が多いようで、展示スペースはそれほど広くはないためどんどん混雑していきました。
※2018年閉館時間が夕方4時までに変わりました。訪問の際は事前に、公式ページの最新情報もご覧ください。
ADAギャラリー訪問のあと
家族連れで行ったので、子供たちは展示スペースにものの10分ほどで飽き始めて「海行こうよ〜」状態に。。
私はあと数時間は居たかったのですが、これ以上長居すると、子供たちの存在が他の来館者の邪魔になると思い、渋々ギャラリーを後にしました。
今度は1人で来ないと駄目ですね。。滞在時間は1時間ほどでした。
ギャラリーを出たあと、子供たちのリクエスト通り寺泊海岸の海辺に行き、波打ち際で遊んでビショビショに・・。これも良い思い出。
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2018年ADAギャラリー再訪問の追記
今年も行ってまいりました、新潟ADAギャラリー!
そして2018年からは写真撮影が再度可能になったとのことで、写真も撮らせていただきました!
今回は立ち上げて間もない水槽も多かったので、タイミング的に最高の見頃という感じではありませんでしたが、プロが作る水草レイアウト水槽の途中段階が観れる、これまた貴重な状態を堪能することが出来ました。
そんな辺りをちょっとご報告。
やっぱり石や流木の迫力が凄い
私なら水槽に対してちょっと大き過ぎるかなと思うようなサイズの石や流木が、さも必然のように使われていて、その迫力がやっぱり凄い。
もちろん水槽が大きいのもありますけど、私が自分でレイアウト石や流木を買う時は大きさに躊躇して小物を揃えてしまうんですよね。。
もっと冒険しなきゃと自分を戒めつつ。
小さな熱帯魚との対比が、さらに壮大な世界観を引き出してる印象。
この万天石の感じとか物凄く好き。
う〜ん、かっこいい・・。
流木が勢い余って水面から飛び出す感じって、もうADAからですよね〜。
海外ADAレイアウト
ギャラリーには海外ADAレイアウトも展示されていました。
(ADA中国)
(ADAアメリカ)
(ADA台湾)
(ADAドイツ)
ある一定のお題の中でレイアウトしてるんでしょうか。中でも私はドイツのレイアウトが好き。
アクアテラリウムもあります
展示水槽の中には一部、アクアテラリウムも展示されています。
こちらはアクアテラリウムというより、アクアリウムの水上部に比重を置いた感じですね。
今回も専門スタッフにお話を頂いて
今年も常駐の専門スタッフの方にしっかりお話を頂いてきました。
「私の答えられることであれば」と謙虚な方でしたが、その知識量に感動。私だけではずっと答えの出ないこと、ADA的な見方や考え方など、私の面倒な質問にも快く答えていただき、もう充実の極みです。
佐藤さん、ありがとうございました!
ちなみに載せた写真は展示水槽のほんの一部です。本当はまだまだ素晴らしい水草レイアウトがあったんですけど、そこは是非ご自分でご覧になるのが絶対におすすめです。
正面の写真だけじゃなく水槽の左右や後ろから、水草の調子や葉姿なんかも、間近で実際に見ると全然違いますから。
(この大水槽レイアウトも圧巻。でも小さい画像じゃ本当の迫力が伝わらない・・)
ということで、今回もドライブがてら訪問したのですけど、またしても失敗が一つ。
閉館時間を間違えてしまうという大失態。
出足が遅れてしまったので午後3時過ぎに到着したんですが、まだ1時間以上あると思っていたら4時閉館ということを聞き、そこから大慌てです。。今年から4時までに早まったんですね。
まあ逆に考えれば、閉館前に入れて本当に良かったんですけどね。。
で、写真を撮らせてもらいながら、わ〜っと観察。そして佐藤さんに質問攻めで閉館まであっという間でした。
その原因はというと・・、今回も家族サービス込みだったから(爆)
家族で出かける時は、どうしても出発まで時間が掛かりますねぇ。。
もちろん閉館後に、子供達のリクエスト通り、海辺へ。
今年はチビたちの着替えも万全に、ビショビショになって波遊び。
その後、温泉に夕食にと旅行を満喫。日本海の夕日もバッチリ拝んでまいりました。
家族がお休みの中、帰りの運転は結構キツかった・・。皆さんも車でお出かけの際は、運転に十分お気を付けください。
アクアリウム訪問記事シリーズ
⇒「すみだ水族館のADAネイチャーアクアリウム訪問!」こちら