アクロOVAL LED BRIGHTの水草育成・明るさ・色合い検証
低予算で水草水槽を手掛けるなら、通販チャームさんで販売されているLED照明ブランド「Aqullo(アクロ)」シリーズは、人気が高いのでご存知の方も多いでしょう。
そのコスパ重視モデル「アクロOVAL LED BRIGHT(オーバルLEDブライト)」を購入して、水草水槽に3ヶ月ほど使用してみました。
ぶっちゃけこれ、素直に良いLED照明です。
そんなOVAL LEDの良い点・悪い点、光量や見た目の色合いなども踏まえてレビューしたので、ご参考ください。
ちなみにOVAL LED300を30cmキューブ水槽に設置して、検証しています。
アクロOVALの明るさは抜群!
率直に、アクロOVALの明るさは抜群です。
OVALの前はコトブキ工芸「フラットLED300」を使ってましたが、それに比べて格段に明るい。全光束はフラットLEDが385lmでオーバルLEDは1850lmですから、光量の差からして当然なのですけど。
(オーバルLED300の比較写真)
(フラットLED300の比較写真)
オーバルLEDとフラットLEDを交互に撮影しました。もちろんカメラはマニュアル固定してます。
周りの時計など見ると、若干カメラが色味を勝手に自動補正しちゃってますが、実際の目で見た感覚は一目瞭然に違います。
アクロOVAL LED300の正確な性能情報はこちら。
- 消費電力:13.2W
- 色温度:7300K
- 平均演色性:Ra81
- 全光束:1850lm
- チップ個数:白13個
- 本体カラー:黒またはシルバー(私は黒を選択)
これだけの性能ながら、価格は5000円以下なんですから驚きます。
明るさに定評がある水草水槽レイアウトの定番メーカーADAアクアスカイシリーズでも、「G301」が900〜1200lmで1万円オーバー、「アクアスカイムーン301」は2150〜2450lmとさすがに光量で負けますが、値段は約4倍です。
(すべて30cm幅サイズの比較)
光量推しで水草を育てるアクアスカイにも引けを取らないパワフルさ。
フラットLED1灯からアクロOVAL1灯に替えてすぐは、眩し過ぎるくらいです。使ううちに慣れちゃうんですけどね。
光の色合いは好みによる
光の色合いは好みの分かれるところです。
色味に関して上手くお伝えするのは難しいんですが、フラットLEDと比べるとオーバルは若干黄色味のある白色という感じ。フラットLEDの方が少し清涼感ある印象です。
この辺りは正直、フラットLEDの方が好き。コトブキ工芸さんは色の作り方が上手いなと。
だから、水草育成的にも鑑賞的にもフラットLEDを複数台使う方が良いって人も居るかもしれません。演色性もRa87とフラットLEDの方が高い。
ただオーバルはそれを吹き飛ばすほどの圧倒的な明るさで、フラットLEDが霞んでしまうのも事実。
LED主流の現在でも蛍光灯照明にこだわるユーザーの理由の一つに、LED照明の価格に対する光量の少なさがあります。それがオーバルなら遜色ないレベルまで進化してるんじゃないでしょうか。コスパ最強なんですよ。
昼間の明るい時間帯でも水槽が薄暗く感じることは全くありません。
メンテナンス性や水槽外観としても「水槽の上は照明一つでスッキリさせたい」なんて思う人も多いでしょう。
白色LEDの波長特性
白色LEDは発光させる特性上、どうしても青波長に比べて赤波長が弱くなりがちです。でも水草の成長には、青も赤もどちらも重要。
なので水草用LED照明には、赤色LEDチップも加えた商品が多いんですね。
で、白色LEDだけのまま赤波長を強く調整すると、少し黄色い色味の白になってしまうみたい。だからOVALの黄色味も、水草にとっては良い事と言えそうです。
変換アダプタ内蔵がGOOD!
細かな点ですが、OVAL LEDは照明本体に変換アダプタが内蔵されてるので、配線がスッキリしています。LED照明は電源コンセントの交流電流を、直流に変えないと点かないんですよね。
(他社LED水槽照明の変換アダプタ配線)
この配線取り回しの良さが、私的にかなり高ポイント。
その他デザイン
本体は楕円形デザイン。私は形状にそこまで好き嫌いありませんが、変わった形状が多いアクロブランドの中でもこのデザインは、薄型形状が好きな方も違和感なく使えるんじゃないかと思います。電源スイッチは本体横。
放熱性が高いアルミボディのヒートシンクで熱に弱いLEDを守り、高い安全性と電力効率を実現しています。
針金状のライトリフトアームは一般的なプラスティック製アームと比べても案外優秀で、蒸発した水滴も付きづらく水槽ガラス外面に液垂れしない、またがっちりした安定感があります。
私はプラスティック製アームより好き。
水草もグングン育ちます!
OVAL LEDの特徴を長々と説明してしまいましたが、本題の水草育成性能についてです。
安心してください、水草もグングン育ちます。
(OVALを設置した初日の写真)
(OVAL設置3ヶ月ほど経過した写真)
水草ストック水槽化していたので水草の出入りが多少ありますが、どの種も全体的に問題なく成長しています。
特にブリクサ・ショートリーフやエキノドルス・ベスビウスは株も増えてかなり巨大化しました。
(絶好調のブリクサ(左)と、導入後1ヶ月くらい経過したベスビウス(右)。白いのはヤマトヌマエビの抜け殻。。)
先の比較画像で、初日写真の奥にある小さいのがブリクサ達。ボリュームは3〜4倍くらいにはなってるでしょうか。最大葉長で13センチ超。
ベスビウスは17センチ程に。新しいランナーをどんどん出すので、数週間に一度くらいカットしています。
手前の前景草にはニューラージパールグラスに混ざってヘアーグラスショートも植わってます。赤波長を特に好むヘアーグラスだけにちょっと成長は遅めですが、枯れる心配もなく育っています。
まあこの水槽は肥料少なめでコケが出ないように管理してるので、遅いのは当たり前かも。ショートヘアーグラスも隣の水槽から4株だけ、まばらに挿しておいただけですから。
(端に植えたヘアーグラスショート1株から、地中まで増えてます)
ちなみにこんな水草も。
先週、ルドウィジアsp.スーパーレッドの小さな新芽を他水槽から持ち込んで挿してみました。のちのち後景草のアクセントとして、奥にレイアウト。
スーパーレッドは光量でも赤の発色が上がるようで、OVALの光と相性良いみたい。徐々に綺麗な赤になってます。
手前はクリプトコリネ・パルヴァ。これは完全に植える場所失敗。。ブリクサがこんなに大きくなるのは予想外でした。
今度、植え直してあげよう。
こちらが動画。
調子の良いブリクサからは、気泡も上がってます。手前の抱卵したヤマトヌマエビと比べると、大きさが分かり良いかも。
ニューラージパールの植え方が適当なのは、お気になさらず。
CO2添加は発酵式ペットボトル。
アクロOVAL LEDの良い点・悪い点まとめ
ということで、私が思うアクロOVAL LEDの良い点・悪い点をまとめると、
良い点
- 抜群の光量・明るさ
- 安い!
- 水草が十分育つ
- 配線の取り回しが良い
悪い点
- 黄色味のある白光
- デザイン形状は好みが分かれる
- 青波長に比べて赤波長が弱め
こんな感じでしょうか。
とりあえず、アクロはLED照明の価格破壊ブランドですね。長く蛍光灯を使ってきた私としても、本格的にLEDを導入しようと思える商品をリリースしています。
このAqullo「OVAL LED BRIGHT」も、総合的に安くて水草にも使える水槽LED照明としておすすめです。
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アクロOVAL LED BRIGHTシリーズ
色は黒とシルバーの2種類。なぜかわずかに黒が高いです。
ちなみに最近またアクロから新しい薄型デザイン「RECTANGLE LED BRIGHT(レクタングルLEDブライト)」シリーズが登場しています。
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アクロRECTANGLE LED BRIGHTシリーズ
こちらは薄型LEDデザインを好む方向けで、OVALよりもさらに安いです。
光量は若干少なくなってますが、一般的なLED照明の中ではトップクラスの明るさを維持。
OVALからの変更点は、薄型ゆえに変換アダプタが本体内蔵ではなくコンセントプラグ一体型に。点灯スイッチもアダプタ部になってます。
色温度7300K、演色性Ra81、チップ数も白13個と、OVALと同じなので、性能的にはOVALとほぼ同程度に考えて良さそうです。
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コトブキ工芸 FLAT LED SS
最後にコトブキ工芸「FLAT LED」。
キューブ水槽など規格水槽より水深があるハイタイプに1灯だと、少し薄暗く感じるかもしれません。特に赤波長は水深に弱いので、背丈が低く成長の早い前景水草で光量不足が多少出る場合も。2灯あればどんな水草も大丈夫という感じです。
陰性水草や光量にそれほどうるさくない陽性水草は、ハイタイプに1灯でも問題なく育ちます。どちらかというと規格水槽もしくはそれ以下のロータイプ水槽で使うのが最適でしょう。
水槽の清涼感と熱帯魚や水草の緑色・赤色の鮮やかさは、フラットLEDやっぱり上手だなって思います。
こちらでもOVALの波長を検証してます
⇒「水草用LED照明の赤波長と青波長を比較テスト」こちら
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