レッドビーシュリンプ水槽をRO水で水換え。

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ビーシュリンプ水槽に簡易RO水で水換え方法

ビーシュリンプ水槽に簡易RO水で水換え方法

 ビーシュリンプ飼育では、水槽水の汚れを抑えてクリーンに保つことが、元気なビーシュリンプを育てるポイントの一つと言われています。

 それには汚れた水槽の水換えが、とても重要な作業です。

 とはいえビーシュリンプは淡水エビの中でも特に水質の変化に敏感なため、水槽と換え水のpH差は大きなストレスとなりますから、水道水を使った水換えで苦労してる方も多いかもしれません。

 水換えダメージを少なくするため少量ずつしか水換えできず、TDS値が下げられない悩み。

ビーシュリンプ水槽のTDS値が下がらない悩み

 これを解決するため、ブリーダーも使うRO水(逆浸透膜浄水)の使用を考えますが、高価なRO濾過装置の導入には躊躇する方も多いと思います。

 そこで私が行った簡易RO水の導入と使用方法についてご紹介します。
「こんな方法もありますよ」というちょっとした内容ですが、断然安くRO水の効果を試す事が出来ます。

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ただRO水で水換えするだけじゃ駄目

 簡易RO水導入の前に、RO水の特性について知っておきたいことがあります。

 逆浸透膜濾過したRO水は、溶け込むイオン物質など不純物が圧倒的に少なく、限りなく“純水”に近い水です。

 つまり大気圏化では空っぽで不安定なので、イオン物質から極細かい粒子までどんどん取り込もうとします。正確には安定するまで物質が平衡移動しようとする

「飼育水の汚れを減らすから良いんじゃないの?」

 確かにRO水は不純物がほぼゼロの水なので、TDS値の高い汚れた飼育水をRO水で水換えすると、格段にクリーンになります。
 ちなみに水道水のみのTDS値は地域差や宅内配管の劣化具合等ありますが、多くは40〜200ppmの範囲とのこと。我が家は約70ppm程です。

ビーシュリンプ水槽はただRO水で水換えするだけじゃ駄目

 ですがエビはもちろん魚や水草まで水生生物は、周りの水の濃度と体内の濃度との浸透圧差で栄養を取り込んだり体を保持してますから、圧倒的にクリーン過ぎるRO水は濃度の高い生体内にどんどん入って来てしまいます。(平衡作用)
 つまり体液が薄くなり、すべての細胞が破裂する危機に陥る、“死の水”とも言える。

 そのためRO水をそのまま水換えすれば、逆にビーシュリンプに大きなダメージを与えてしまいます。

 実際のところ、汚れた飼育水に極めてゆっくりRO水を加えてくのであれば、まず飼育水が薄まるだけでビーシュリンプへの影響も少なく抑えられ、格段にTDS値を下げる事も可能でしょう。
 ですがどの程度まで汚れていれば大丈夫か不確かですし、RO水と飼育水のpH差も考慮する必要がありますから、おすすめは出来ません。

RO水はpHが低い?

 RO水は“純粋な水”として、理論的にはpH7の中性です。ですが実際に高純度RO水を計測するとpH5近くになります。

RO水のみのpH測定

 これは先に書いたように取り込む力で、大気に存在する二酸化炭素(CO2)が溶け込むからです。

 RO水を汲み出して大気に触れた途端、安定するためにCO2やO2を一気に取り込む。イオンまで除去されたRO水は緩衝する力も無いので、CO2が溶け込んだ途端にpHがグッと下がります。

 正確にはそのまま少し放置すると、最終的にpH5.6あたりに落ち着くと思います。(平衡状態)

水道水を足して調整

 これらpHや浸透圧の問題を解決するため、水道水を足して調整します。

 水道水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラルイオンが含まれ、pH7前後から弱アルカリ性の地域がほとんどですから、水道水を加えることでpH調整して浸透圧差を減らすことが可能です。割り水ですね。

 もちろん水道水には残留塩素も含まれますから、塩素除去剤でカルキ抜きします。
 カルキ抜きは、足した水道水の分だけ中和すれば大丈夫です。

 また、残留塩素を濾過した簡易的な濾過水でも、割り水できます。この場合、塩素除去は不要です。

ミネラル添加剤の有無

 ビーシュリンプ飼育ではミネラル添加剤の有用性が多数報告されていますが、水道水による換え水では、毎回必ず使わなければいけない訳でもありません。
 ビーシュリンプ飼育では給餌が一般的ですけど、餌からも多くのミネラル栄養を摂る事が可能ですから。

ビーシュリンプにミネラル添加剤の有無

 ただRO水を用いた水換えでは、ミネラル添加の効果がより顕著に現れます。

 不純物を取り除いたRO水は、エビが欲する代表的なカルシウムやマグネシウムといったミネラルまで取り除いてしまいます。
 そしてミネラル剤には、カルシウムやマグネシウムだけでなく他にも多様なミネラルが含まれ、稚エビも含めビーシュリンプの主食とも言える微生物の発生・繁殖も助けてくれます。

 そのためミネラル剤を適量添加するとビーシュリンプの活性を上げやすく、ポツポツ死を防ぐ効果は高いと感じてます。

 このレッドビーシュリンプ水槽も、水道水水換えでもミネラル添加剤をちょこちょこ使い始めてから、ツマツマの機敏さが上がりました。
 RO水なら、さらにあると良いです。

「RO水でTDS値を下げたいのに不純物を添加するのはどうなの?」という意見もありますが、水換えの本質は“飼育水の汚れを減らすこと”ではなく、“生体に快適な環境を整えること”でしょう。

簡易RO水による水換え方法

 ということで、簡易RO水を使った水換え方法の手順です。

 これまで書いてきた内容を、より具体的に説明していきます。

 で、用意するのはRO水。

RO濾過精製水20リットル

 そうです、RO濾過精製水を20リットル買って試す話です。
 なので継続的にRO水を使うなら、RO濾過装置を購入した方が安く上がります。

 ただRO水にどんな効果があるのか現在上手くいかない理由が何なのかなんて事が、一時的にでもRO水を使う事で分かってくるんですよね。

 RO濾過装置は安くありませんし、さらに濾過する際、RO(逆浸透膜)フィルターを通過できない半分以上の水は、水槽に使えない排水となります。たくさん使えば水道代も思ったより掛かってくる。

 そんなRO濾過装置を導入するかどうかの参考として、事前に試してみようというわけです。

 家庭用浄水器ではなく工場生産の高品質な精製水ですから、RO水本来の挙動も体験できますね。

高純度RO精製水のTDS値は0ppm

(高純度RO水のTDS値は0ppmを表示。)

RO濾過精製水タンクはコック付きで小分けに使用

(“コック付き”を注文すれば小分け使用しやすい。子供のいたずら防止に棚の上に。。)

 水槽の4分の1水換えでも、不純物が圧倒的に少ない精製水ならTDS値が格段に下げられますし、小さい水槽であれば案外何度も水換えできます。

水換えの排水量を調べる

 まず飼育水を抜きますが、計量できるバケツ等を使って排水量を調べます。

 抜いた水量が分かれば、RO水を使って作る換え水の量も見当が付くので、RO水が無駄になりません。

 底床ソイル表面の掃除も兼ねて排水すれば、格段にTDS値を下げる事ができます。

RO水の換え水を作る

 RO水を水道水で割り水して、換え水を作ります。

RO水に水道水を割り水してpH調整

 飼育水pHを測り、そのpHに換え水pHを合わせるのがセオリーでしょう。

 例えば我が家の場合、現在ビー水槽の飼育水pH6.5、水道水pH7.3ですが、
 RO水:水道水=8:2
で、大体pH6.5くらいになりました。

RO水8割に水道水2割でpH6.5で安定

 つまりもし2Lの換え水を作るなら、RO水1.6Lに水道水0.4L足せばOK。

 ちなみに飼育水がpH6なら水道水が1割ちょっとでした。

 これは飼育水pHや水道水pHによって割合が変わってきますから、初回のみ水道水を足しながらpHを測るのが理想です。

 塩素除去した簡易濾過水で割り水する場合も、手順は同じ。

入れた水道水分のカルキ抜き

 割り水した水道水の分だけ、塩素除去剤でカルキ抜きします。

 これを忘れずに。

 塩素除去された簡易濾過水で割り水した場合は、不要です。

飼育水pHが高い場合

 飼育水pHが中性以上とアルカリに傾いてる場合、エビ達の調子が良いのであれば換え水pHを飼育水に合わせても良いと思いますが、調子が悪く活性が低いのなら、pH6.5〜pH7の間で調整してあげるのがおすすめです。

 飼育水pHがアルカリ性に傾くと、もし万が一アンモニアが少しずつ発生した場合にビーシュリンプが大きなダメージを受けます。
 これが弱酸性下では、毒性が比較的低いアンモニウムイオンに変化してくれますから。

 その点で、換え水で飼育水pHを下げるとエビ達の活性が上がることも多いです。

 下げるとしても飼育水と換え水のpH差が大きいと、それはそれでダメージを受ける原因となるので、pH6.5〜7.0の間で調整してあげると良いです。

水温はあまり気にしない

 換え水温度を水槽水温に合わせるのが、水換えのセオリーです。急激な温度変化はビーシュリンプにダメージが大きいですから。

 ですが、今回のRO水を使った水換えでは、水温をあまり気にせず作っています。

 なぜって、pHを基準に割り水をするので、水温を調節するのが面倒になるからです。バケツにヒーターを入れて温度調整しても良いんですけども。

 で、この手順では足す水量を計ってますから、点滴法で足し水して後は放っておきます。溢れることもないですし。

 そして秋・冬・春は、水槽にヒーター設置してある事が必須です。

水温調整しない水換え点滴法はヒーター設置が必須

 ヒーターが入っていれば、点滴法くらいの足し水はすぐに温められて、ビーシュリンプにも影響は出ません。
 点滴と言えないくらいジョボジョボ入れて、ヒーター能力を超えるようじゃ駄目ですけども。

 で水温が上がりやすい真夏は、ヒーターが無くてもゆっくり入れれば問題ありませんでした。

 大切なのは、水槽水温の上下が無いことですね。

添加剤を入れる

 最後に添加剤を入れます。

 ミネラル添加剤は、ビーシュリンプに定番ですがアクアテック「ミネリッチ・アクアーレ」を使ってます。

 換え水1リットルに対してミネリッチを0.5ml添加を上限にして加えています。

 換え水は、RO水と水道水を足した総量。換え水2リットルならミネリッチ1mlですね。

 これは、たくさん入れればさらに良くなるわけではありません。逆に調子を落としますから、入れ過ぎないように出来るだけ正確に計っています。
 ミネラル濃縮液なので、ちょっとの加減でTDS値もグンと上がっちゃう。

 微量のため計量が難しく、ボトルから直接注ぐとまず正確に計れないので、1滴ずつ滴らせる容器に移してから計量しています。

RO濾過精製水タンクはコック付きで小分けに使用

(市販500ml精製水の空いた容器。)

 100円ショップの化粧水ミニボトルでも何でも良いですが、折角なので100円程度で買える精製水の空容器でダブルにお得、貧乏根性。

 またバクテリア剤を添加する際は、このタイミングで入れると良いでしょう。

RO水の換え水TDS値

 出来上がった換え水TDS値は、52ppm。

 我が家の水道水だけで換え水を作るとTDSは約100ppm強ですから、塩素除去剤やミネラル添加剤を加えてpH調整までしても、半分くらいに抑えられてます。

 TDS値は単に不純物量ですから一概に言えませんけど、余分な成分が格段に少ないのは確かです。

点滴法で注水

 作った換え水を、点滴法で注水します。

エアチューブ点滴法で水換え

 エアチューブにコック付き一方向ジョイントを付けて、注水スピードを調整。

エアチューブと一方向コックジョイント

 あとは放っておいて、忘れた頃に空バケツを片付けます。

 参考までに私の30規格水槽(総水量13Lほど)では、2リットルの換え水を2時間程度で入り切るスピードです。

 これ、水槽が大きくなると換え水も増えてさらに時間が掛かるように思いますが、水槽が大きくなればヒーター容量も当然大きくするので注水スピードを上げられますから、実際はそれほど時間も変わらずに終わります。

RO水で水換えしてみて思う事

ビーシュリンプ水槽をRO水で水換えしてみて

 ビーシュリンプ水槽をRO水で水換えしてみて思うのは、やはりエビのストレスが少ない事が最も大きな効果でしょう。

 ブリーダーがRO水を使う理由がよく分かります。

 私が思う“RO水を使うメリット・デメリット”を、以下に書いてみます。

RO水で水換えするメリット

 RO水で特筆すべき点は、この2つでしょう。
 2つですがこれら効果が、実際ビーシュリンプ飼育にとても大きいですよね。

 水道水をいくら点滴法でゆっくり入れてpHショックを抑えても、pHの変化はジワジワとストレスになりますし、ソイルのpH調整力も徐々に低下していき、飼育水pHは上がっていきます。

 また水道水は地域によって、そして各家庭によっても不純物が変わります。
 宅内配管が古い鉄管を使ってると、赤錆が出たりもよくある事。

 そんな水道水の不安も、格段に軽減されます。

RO水で水換えのデメリット

 もう間違いなくこれですね。
 最も廉価版な装置でも2万円ちょっとします。

 導入するとしたらこれかなというのが、マーフィードのRO浄水器。

(※海水水槽用となってますが、RO浄水器として淡水でも当然使えます)

 そして逆浸透膜フィルターやカーボンフィルターは寿命があるので、定期的な交換も必要です。

簡易RO水で水換え方法まとめ

 簡易的にRO水を用いて水換えする手順を書いてみました。

 とりあえず、RO水を使うとビーシュリンプの活性を断然上げやすいことは、たった数回試しただけで実感できます。

 ちなみに今回の写真撮影で30規格水槽(約13L)に約6分の1(2リットル)水換えしましたが、TDS値の変化はこちら。

水換え前のビーシュリンプ水槽飼育水TDS値

(水換え前の飼育水TDS値は150ppm)

RO水で水換え後の飼育水TDS値

(RO水で水換え後の飼育水TDS値は134ppm)

 たった2リットルの水換えですけども、それでTDS値の低下が見られると、ちょっと感動しますね。いつもはあまり下がりませんから。
 4分の1水換えなら30ppmくらい下がりそう。

 何度も言うようにTDS値がすべてじゃなく、ビーシュリンプに最適な環境を作ることが水換えの1番の目的です。
 それでもRO水なら、pH変動や水道水水質の不安など水換えによる悪影響が圧倒的に少ないから、他のことに注力できます。

 尾数が少ないうちは水換えを控えても安定させやすいですが、爆殖すれば水換えの必要性も増すでしょう。

 使用水量によりますが、ビーシュリンプ水槽だけならフィルターも1年以上は保つようですし、予算的に問題なければ、導入した方がスムーズに事が進むと思います。

 そしてもしRO水の効果を一度試してみたいという時に、このページが参考になれば幸いです。

 

参考リンク

 写真で使用してるHMデジタル社製TDSメーター。

 信頼度の高いアメリカHMデジタル社製、と言われてます。他社製を使ったことが無いので分かりませんが。。

 とりあえずTDSメーターがあると、飼育水の不純物量から予測し対策できることがたくさんあります。特にビーシュリンプ飼育には、あると便利。
 うちのレッドビーシュリンプ管理でも多用してます。

 

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