水槽の水流の作り方。

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水槽は水流で環境も水草の調子も変わる!

 今回は水槽の水流作りについて。

 水槽の水流、つまり濾過フィルターの排水パイプ(出口)から流れ出る水の勢いを使って、水槽内に流れを作ります。
 これが水中ポンプやエアレーションなら、気泡が上がる勢いを使って流れを作るわけです。

 なので濾過フィルターを稼働すれば勝手に流れ始めるわけですが、「フィルターが動いてればそれで大丈夫でしょ」くらいの感覚で、案外適当に設置してる方も多いんじゃないでしょうか。

 ただ、水槽内に流れの悪い場所があると、熱帯魚の飼育環境や水草の成長具合にも影響するんですよね。

 ここでは、そんな水槽の良い水流の作り方について書いてみます。

水流が水槽環境にもたらすもの

 水流が水槽環境にもたらすものって、いったい何でしょう?

 それぞれ以下に挙げてみます。

酸素や二酸化炭素

 水流が運ぶもので一番影響が大きいのは、酸素二酸化炭素です。

 私たちが生活している陸上では、大気中に酸素や二酸化炭素があり、それらを使って動物が呼吸し、植物が光合成を行なっています。

 これは水中でも同じ。

 水に溶け込んだ酸素や二酸化炭素を使って、熱帯魚や水草が呼吸したり光合成したりします。そして、光合成していれば水草の周りの二酸化炭素はどんどん消費されますし、呼吸していればその周辺の酸素がどんどん無くなっていきます。

 水槽の水が動いてないと、例えば水草周りの酸素や二酸化炭素はどんどん偏っていくんですね。

 水に溶け込んだ酸素や二酸化炭素は、水流がなければとてもゆっくりしか移動できません(平衡作用)。つまり水流が無ければ、水草の呼吸や光合成を抑制してしまいます。

水流で水草に気泡がつく

 流れがよく当たる場所の水草には、気泡が付きやすくなります。

水流で水草に気泡が付く

(排水パイプからの水流とロタラ)

 これは、水中に漂う空気がただ水草にくっ付いてるわけじゃありません。水流が二酸化炭素や栄養素をどんどん運んでくれるから、他の場所の水草より光合成を活発に行っているんです。

 もちろん写真のロタラは照明に近い場所ということも無関係じゃありませんけど、それでは気泡が付いていないロタラとの違いは何でしょう?
 それはやはり、二酸化炭素や栄養を運んでくれてる差です。

 ちなみに、これを真似すれば絶対気泡を付けてくれるわけじゃありません。

 水草が葉や底床の根から各種栄養を得られてる状態であり、且つ、飼育水中に多少なり二酸化炭素が溶け込んでいる必要があります。

底床バクテリアだって呼吸する

 底床中の濾過バクテリアだって呼吸します。

水流で底床の濾過バクテリアは活性化する

 だからその底床周りの水流が滞ってれば、やはり同じように酸素は薄くなっていきます。

 酸素が少なくなればバクテリアの活性は低下して分解力が落ちますし、魚の糞も残りやすくなりソイルなど底床が目詰まりしますから、底床が嫌気化しやすくなります。
 水の流れが吹き溜まる場所は特に、糞や落ち葉がどんどん溜まっていきますからね。

 嫌気化すればさらに濾過能力は低下、有毒な硫化水素や有害な藍藻が発生しやすくなります。
 そこで酸素や二酸化炭素を水槽内に満遍なく行き渡らせるため、やはり水流が大切なんです。

水温調節や栄養素も循環させる

 水流は、酸素や二酸化炭素を運んでくれるだけではありません。水温調節や、水草の栄養素も循環させます。

 水の流れが悪いと水面近くが過剰に温度上昇したり、水槽下層に冷たい水が滞ったりします。
 ヒーターや冷却ファン、水槽用クーラーを使って水温を調節するのはアクアリウムの基本ですが、それだけでなく水槽水を循環させることで水槽全体の水温を均一に調節できるようになります。

 また水草にとっては、水中に漂うミネラルイオンや硝酸イオン(窒素)、リン酸イオンなど栄養素を葉からスムーズに吸収するために、水の流れは不可欠です。
 さらに遊離する養分をスムーズに水草が吸収することで、効果的にコケも抑制できるわけです。

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水流の作り方

 それでは水流の作り方についてです。

 といっても、それほど深く悩むことはありません。場所によって多少水流の強弱が出るのは当たり前で、全てが均一にとはいきませんから。

 ただ、どんな場所でも滞らずに出来るだけ流れるように意識して設置します。

 例えばこちらは30cm規格水槽に外部フィルター。

水槽全体に流れる水流の作り方

 放水口から出た水流はガラス面に沿って、ブーメランのように水槽内をぐるっと一周して、吸水スポンジに帰ってきます。

 右側の大きなブリクサの陰にCO2ディフューザーがあるのですが、細かい泡の流れ方を見ると、手前の底床まで流れているのが分かります。

 また、下の写真は30cmキューブ水槽に外掛けフィルター。

30キューブ水槽と外掛けフィルターの水流設計

 水槽奥にある外掛けフィルターの出水ルーバーから前面ガラスに向かって流れ、前景底床に沈みながら、やはり水槽内をぐるっと回るようにしています。

 右奥下部に吸水スポンジがあり、出来るだけ水草の根元辺りの水も流れるようなイメージで設置しています。

強過ぎる水流を弱める

 外部フィルターでは、水槽サイズに対して大きめの機種を選ぶと、水流が強過ぎることもあります。
 ベタやグッピーなどヒレが大きくて強い流れが苦手な熱帯魚などを飼育する場合、シャワーパイプEHEIMナチュラルフローパイプなど使って水流を弱めますね。
(※極小水槽でのベタ飼育は別です)

 そんな時でもやはり、ゆっくりでも良いから全体に水が動く事が大切です。

 水草の根元周りは間隔を空けて植えたり、水草量を加減し密集させ過ぎないなど配慮すると良いでしょう。

良い水流の効果は後々分かる

 さて、水槽の水流についてご紹介してきましたが、上の写真を見てもフィルターの設置方法はごく普通でしょう?
 “水流を作る”って、特段難しいことを言ってるわけじゃないんですよね。

 ただ、水の流れが滞る部分が無いように意識して設置する、これが大切ですよってことです。

水槽の良い水流の効果

 良い水流を作る事は良い環境を長期間維持するための大きなポイントです。ここで手を抜くと、後々になって影響が出てくるんですね。

 特に水草水槽では、水槽内すべての水草を元気に育てつつ綺麗な状態を維持していく上で、水流はとても重要です。

「一部分だけコケが生えやすい」とか「隅の水草はいつまでも調子が上がらない」なんて状況を作らないためにも、水槽全体に満遍なく水が流れるセッティングを目指しましょう。

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