水草水槽立ち上げの基本手順。

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小型水草水槽立ち上げの手順と方法入門

小型水草水槽立ち上げの手順と方法入門

 今回新しく小型の30cmキューブ水槽を使って水草水槽を立ち上げたので、その手順とコツをご紹介します。
 私は物臭なので、現在のアクアリウムで主流の基本的なポイントを抑えながら、初心者でもできる簡潔な方法になっています。

 水草のある熱帯魚水槽というとどこか難しいイメージがあるかもしれませんが、そんな事はありません。
 ぜひ、ご参考ください。

 ちなみに、各項目下の“まめ知識欄”には、「なぜそれを選んだか」とか「他商品に変えるとこうなる」といったちょっと専門的な理由も詳しく書いてみました。
 まめ知識は読まなくても大丈夫なように解説してますが、読むとより理解が深まるかもしれません。

 それでは、水草水槽立ち上げスタート!!

このページでは「水草を上手に育てる立ち上げ法」主体で書いています。レイアウトはほぼ無頓着ですから、構図に関してはご自分でアレンジしてみてください。水草を上手に育てられればレイアウトも自由自在!)

水草水槽立ち上げで準備するもの

 まず、水草水槽を立ち上げる際に準備するものです。これらは小型水槽であっても大型水槽であっても基本的に同じです。
(カッコ内は今回使用したもの)

※今回は真夏の立ち上げだったのでヒーターはまだ用意してませんが、秋口から冬場は必須です。
 水槽の適温はだいたい22度〜26度の範囲。それ以下になる場合はヒーターで保温します。

 初めての方にとっては覚えるものが多く感じますが、慣れてしまえば簡単な基本材料ばかりです。

 そしてメインの水草たち。今回はレイアウト(というよりモス活着用か)に石も入れました。

 最後に道具・小物類。

 カルキ抜き剤とエアチューブ以外は、100円ショップで揃います。

 ただピンセットは今後の水草トリミングなどメンテナンスで頻繁に使うので、安くても専用の物がおすすめ。使い勝手が違います。

水草水槽の装備まめ知識

 夏場は設置場所によって水温上昇を抑える水槽クーラーが必要になります。
 といっても小型水槽なら安価なファンクーラーで十分でしょう。

 今回私が設置した場所もエアコンの効かない玄関先なので、ファンクーラーを用意しました。

 水温が上がっても、できるだけ28度くらいまでに抑えるのが水草を弱らせないコツ。
 種類によって程度は違いますが、水草は高温に弱い植物なので30度を超えるような水温ではまず枯れてしまいます。くれぐれも直射日光の当たらない場所に設置して、出来るだけ水温を抑えるよう工夫したいところ。

 水温30度といっても指を入れるとまだヒンヤリするくらいですし、初心者の方は「このくらいなら」なんて思ってしまうかもしれません。
「水草の元気が無いから」と安易に肥料に走らず、まずは水温チェック!

 ちなみに今回は肥料を用意していません。でもソイルと今回の水草量なら1〜2ヶ月は不要です。そのくらいソイルには水草の栄養が含まれています。

水草水槽立ち上げの水草量と肥料の関係
ヒーターは何を選ぶ?

 ヒーターには「23°」や「26°」など設定温度が一定の「オートヒーター」と、細かく温度調節(サーモスタット調節)できる「水温コントロールヒーター(セパレート式)」と2種類ありますが、どちらを選んでも全然大丈夫。
 ちなみに、ものぐさな私はこのところいつもオートヒーターです。

 大切なのは、水槽サイズ(総水量)に合わせてヒーター出力(W数)を選ぶこと。

 水量に合わない非力なヒーターだと真冬の温度維持がしっかり出来ません。また大きい水槽用(過容量)なら使えますが、ヒーターサイズが大きくなって場所を取り目障りなので、やはり水槽サイズに合わせたヒーター選びが最善でしょう。

 もう一つ大事なのは、ヒーターは毎年使い捨てが基本。

 何年も使い回すものじゃないんですね。どの商品メーカーでも毎年交換を推奨しています。
 もちろん数年は使えなくもないですが、冬場に突然ヒーターが切れたら熱帯魚やエビが全滅なんて事もあり得ます。水草は1日程度なら全滅は無いでしょうけど、ダメージは大きいです。

 ヒーターは1000円〜2000円程度なので、毎年交換するのがおすすめです。

フィルターの種類

 水槽フィルターには、今回の壁掛け(縁掛け)フィルターから外部フィルター上部フィルター底面フィルター(底床フィルター)投げ込み式フィルターと種類が豊富ですが、基本どれを使っても大丈夫です。

 現在の主流は、“水槽は鑑賞するもの”という外観の意味や静かさ、濾過性能、使い勝手などから外部フィルターが人気です。

 ただ今回は、中でも安価ながら意外と使える壁掛けフィルターをチョイスしました。
 濾過能力は強力とは言えませんが、水草メインで生体数が適量なら問題ありません。

GEXラクラクパワーフィルターMの良いところ

 今回のGEX「ラクラクパワーフィルターM」の良いところは、フィルター内で空気を混ぜてエアーポンプ(ブクブク)と同じ効果を追加する機能で、大気から酸素や二酸化炭素を供給・曝気させて濃度を一定に保ちます。

 また、壁掛けフィルターの滝の流水が水面を適度に撹拌する作用も、同じく酸素を供給してくれます。

水草のCO2添加は?

 ちょっと専門的な話ですが、水草の成長を促すためのCO2添加があります。水草の光合成に必要な二酸化炭素を強制的に添加する方法です。

 ただ、比較的育てやすい水草種であれば、GEXのブクブク機能で十分育ちます。どちらかというと照明性能の方が重要な場合も多いです。

 もしCO2を供給するとしても、ラクラクパワーフィルターは水流もそれほど激しくないので、ブクブク機能を止めればCO2添加効率もそれほど酷く低下しません。
(その場合、出水ルーバーが水面下にしっかり沈むまで水を満たすと良いです)

 それでも水草量多めでCO2もしっかり添加したい方は、外部フィルターを選びましょう。

二酸化炭素と酸素

 ちなみに、CO2添加して濃度を高くすると水槽pH(ペーハー)がより酸性に傾きます。
 もともとソイル水槽はpHが下がり過ぎる傾向がありますから、添加量に注意しましょう。

 水草水槽を無難に管理できる最適pHは6.3〜7.0。弱酸性の水質を好む種がほとんどです。

 また、水槽立ち上げ期間はCO2添加より酸素濃度の方が水草にとっても重要だったりします。
 バクテリアのスムーズな定着や水草の呼吸など、光合成活動が活発になる前に整うべき環境には酸素が必要不可欠。GEXのブクブク機能や流水はそういう面でもかなり有効です。

水草水槽立ち上げ手順

 準備がすべて揃ったら、いよいよ水槽立ち上げ工程です。
 今回の材料であれば、慣れた方で20分ほど、初心者の方でも1時間ほどで完了します。

 ただ、レイアウトなどを試行錯誤する事も考えて、時間にゆとりを持って始めるのがおすすめです。

設置場所に空水槽をセット

 設置場所にマットを敷き、空の水槽を置きます。
 オールガラス水槽は底面もガラスなのでマットは必ず敷きます。今回使用したGEX水槽はマットも付属してましたが、メーカーや商品によって別売りの場合もあります。

水槽の設置場所を決める

 また、水を入れると容易に動かせなくなるので、位置の調整はこの時に行います。

 水槽を置く場所は重要です。

 水槽は水を入れると思ったより重量があり、さらに万が一地震で揺れると水も揺れて、総重量以上の力が掛かります。
 設置場所は平ら(水平)でしっかり安定した場所を選びましょう。

 木製の棚等に置く場合。
 木製は、棚板が薄いと水槽の重みで“たわむ”事があります。土台が歪むと水槽底面のガラスが割れたり、水槽角のコーキング接着面に力が掛かり水漏れしたりする危険があります。

 セットする場所は事前に考えておくと良いでしょう。

水槽にソイルを敷く

 水槽にソイルを入れます。

30cmキューブ水槽にソイルを敷く

 入れたら全体的に成形します。
 水槽の奥行き感を出す効果として、ソイルの厚みを前面は薄く、奥は厚くすると、立体感が出て見栄えが良くなります。(今回ソイル成形はかなり適当なので参考になりません。。)

 ちなみにこのソイル量は2キロですが、30cmキューブなら最低3キロ、できれば4キロほど使うと水草育成がし易くなります。ソイルの厚みがあると、今回のブリクサなど有茎草は特に根付きが良くなります。
(私も後日ソイル追加しました。。)

ソイル選びまめ知識

 一口にソイルと言っても、含有肥料分の多さや栄養バランス、pHの変化具合、硬さ(保ち)などなど、商品によってまったく違います。

 そこでソイルを選ぶポイントは、熱帯魚を入れるか入れないか植える水草量(肥料要求度合いなど)で決めると良いです。

 これがなぜかというと・・、

  • 1、水草の必須栄養素のうち、リン酸窒素は魚の出す排泄物(窒素変化)とエサ(リン酸)から供給するのが一般的なこと
  • 2、水草が必要とする栄養量以上の過剰な栄養は、茶ゴケ黒ヒゲコケ糸状コケ(アオミドロ)の発生原因となる

といった理由からです。

 つまり、環境に合わせてソイルの肥料具合を合わせる訳です。
 ソイルはもともと土ですから全体的に栄養豊富なのが当たり前。で、あとあとコケ被害に悩む方が多いんですね。

 また、水草にも個性があり、アヌビアス・ナナ系やミクロソリウム系、ボルビティス系など、光量や肥料の要求具合も低く水質の変化にもけっこう強い陰性水草から、それなりの栄養がないと最悪枯れてしまうような有茎草で代表的なキューバパールグラスやグロッソ・スティグマなど様々です。
 取り入れる水草種もある程度考慮するとソイルを選びやすいでしょう。

 ちなみに「どの水草が良いか分からない」という初心者の方は、立ち上げ時おすすめの水草として上記に挙げた陰性水草や、これまた丈夫ですくすく育つロタラ系といった育てやすい品種を選ぶと失敗が少ないです。

 ということでまず、水草量はほどほどで熱帯魚をメインに入れるのであれば、リン酸や窒素分を含まない低栄養ソイルを選びます。
 JUN「プラチナソイル」GEX「ピュアソイル」などがおすすめ。


 プラチナソイルは、お試し感覚で少し水草を植えてみたい初心者から、初めから固形肥料を添加・調整して栄養バランスを操作したい玄人まで、幅広く愛用される人気の銘柄。

 ただ、“低栄養”というだけあって肥料食いな水草では初めから肥料が欲しいところ。


 ピュアソイルも、水草の栄養要求状況によってカリウムや微量元素の肥料添加が若干早めに必要になりますが、逆に栄養がコントロールしやすくコケも抑制しやすいソイルです。初心者はもちろんちょっと慣れた人向けと言ったところ。

 次に、水草多めで熱帯魚も入れるけど追肥の心配が当面要らない初心者向きは、NISSO「カスタムソイル」


 カリウム・微量元素をまあまあ含む中程度栄養ソイルで、リン酸や窒素は魚のフンからというイメージ。
 案外どの水草の要求にも答えてくれて、初めてのソイル水槽には一番使いやすいのではという印象です。

最後に、「熱帯魚を(ほぼ)入れない」「水草のジャングルみたいにしたい」には、リン酸や窒素分も含む高栄養ソイルを選ぶ。
 GEX「水草一番サンド」がおすすめ。


 水草はグングン育ちますがコケも発生しやすいので、初期から水草をたくさん植えると良いです。

 ちなみにヌマエビのみ飼育に関しては、エサを与えずコケ取りとして入れるならリン酸をほとんど増やさないので、高栄養ソイルが使いやすいと思います。

肥料はどうする?

 ソイル底床の場合は大抵、初期段階で肥料不要な状況が多いです。そしてその方が初心者にはやり易いでしょう。
 もちろん手慣れた方であれば、経験則から肥料要求量を感覚的に理解して、初めから施肥する事も多々ありますが、肥料は多すぎれば後々コケまみれの原因になりますし、水草を枯らす事もあります。

 やりがちな失敗が「水草に元気が無い」と焦ってすぐ肥料を与えてしまうこと。

 立ち上げ初期は水草も根を張るために、吸収した栄養を葉より根に使いますし、底床内のバクテリア具合や水質に慣れるまで、調子が悪いことも良くあります。
 適度に水換えだけしながら、あとはじっと様子を伺う姿勢が大切です。

 ちなみに、水草や生体の環境に合ったソイルを選べば、1ヶ月〜3ヶ月程度は肥料添加不要です。
 ただしどんなソイルでも、後々必ず肥料が必要になります。

水を入れてソイルを浸す

 ソイル全体を濡らしながら、低い部分(手前)が沈む程度に水を入れます。

ソイルが浸るくらい水を入れる
湿らすと作業が楽

 ソイル全体が湿るくらいに水を入れると、水草が植えやすくなること、全体をレイアウトする間に水草が弱りにくくなること、あとで水を足すときに植えた水草が舞っていかないなどの意味があります。

水草と石をセット

 ソイルに水草と石をセットします。

水草をソイルに植える

 水草は根をピンセットで摘み、ソイルに差し込んでいきます。

ブリクサをピンセットでソイルに差し込む

 根があまり長い場合は、根元から2センチほど残して切っても良いです。また、根元より少し深く埋めると水草が抜けづらく根付きが良くなります。

水草を霧吹きスプレーで頻繁に湿らす

 水草は乾燥に弱いので、霧吹きで適度に水を掛けて湿らしつつ作業すると弱りにくくなります。

 唯一、水草を植える際に濾過フィルターの吸水ノズルを設置するスペースを考慮し、空けておきましょう。

地味でも重要な作業をこなす

 水草は一度ダメージを受けてしまうと回復するまで時間が掛かります。もしかしたらそれが致命傷になる事も。

 特に立ち上げ時、水草には定着するまでにエネルギーを使ってもらいたいので、順調な立ち上げにとって“霧吹き”のような地味な作業がかなり重要だったります。

石・流木にテグスで活着

 ウィローモスなど苔類やアヌビアス系・ミクロソリウム系水草は、石や流木に活着(根付く)させることができます。

 ですが活着するまでは水草が浮いてしまわないように、釣りや手芸で使う透明な“テグス(てんぐす)糸”を用いて固定します。

木化石に南米ウィローモスをテグスで固定する

 コツは、難しく考えないこと
 水草が水流で舞ってしまわないように固定するためですから、水草を傷めない程度にグルグル巻いてあげるだけ。

 多少緩くても水草が動かなければ大丈夫です。縛り方も固結び(本結び)でも何でも解けなければOK

濾過フィルターを設置

 濾過フィルターを設置します。

 今回の壁掛けフィルターにも、定番のEHEIM(エーハイム)ろ材「サブストラットプロ・レギュラー」をセットします。

GEX壁掛けフィルターにEHEIMサブストラットプロレギュラーを入れる フィルターより排水側は、濾過材が水槽に流れてしまうので入れませんでした。

活性炭まめ知識

 ちなみに「ラクラクパワーフィルターM」には活性炭フィルターが装備されています。
 それがフィルターより排水側のスペースに入ります。

 活性炭は水の濁りを取りバクテリア活性にはとても効果的ですが、若干pHを上げてしまう作用があります。ソイル水槽ではさほど問題でもないですが、pHが高くて困る場合は活性炭を外すと良いなんて事も覚えておきましょう。

 活性炭フィルターを外した場所には、細目スポンジを詰めておけば物理濾過に代用できます。
 これはフィルター性能が低下して交換する際も、同じように純正品から代用可能です。

上部フィルター用交換マットを流用

 上部フィルター用のお徳用交換マットをハサミでカットして使うと、安くて実用的。ホームセンター等で数百円程度であると思います。

 うちでは、他水槽に使用してる外部フィルターの細目パッドもこれで安価に代用しています。

ファンクーラー(またはヒーター)を設置

 夏ならファンクーラー、冬ならヒーターを設置します。

 今回使用したNISSO(ニッソー)「ぴたっとファンサーモM」は、水温27度で勝手に動きだし25度に下がると止まるサーモスタット付きで、自動で水温上昇を抑えてくれるのでとても重宝します。

NISSOぴたっとファンサーモM装着と水温の具合

 私は忘れていて最後に装着したのですが(汗)、水を張る前に設置すると簡単ですね。

 ヒーターもこのタイミングでガラス面に付けるとやり良いです。

ヒーターの通電に注意!

 ヒーターは熱を発して水を温めるので、水の外で通電させると加熱し過ぎてヒューズが飛んでしまいます。
 ヒューズが切れるとその商品はもう終わり。

 なのでヒーターは必ず水中でスイッチを入れ、水から出す際もスイッチを切って少し経ってから取り出すようにしましょう。

 慣れた人でもやってしまうのが、水換えのとき、水槽の水を抜いて水面がヒーターより下がって故障する失敗。
 そのためヒーターは、水槽高の半分より下に付けるのがおすすめです。半分以上水を抜くのは水槽リセット(やり直す)のときくらいなので。

水槽一杯に水を足す

 水槽内のセットが完了したら、水槽一杯に水を入れます。

 生体ほどではないですが水草も温度でダメージを受けますから、水温を22度〜26度くらいに調整します。真夏なら水の蛇口でも20度以上になってると思います。

 温度調節は、ポットを沸かしたりボイラーのお湯等をバケツにちょっと混ぜる、夏場はバケツに汲み置きしておけば外気で水温が上がります。

 また、最後に水槽ごとでも良いので、塩素中和剤でカルキ抜きしましょう。
(当然バケツ毎の方が良いです)

 塩素は自然に抜けるといっても完全に抜けるには意外と時間が掛かりますから、塩素の殺菌作用で濾過バクテリアの定着が遅れ、環境が出来上がるまでの時間ロスになります。

水足しはゆっくり

 初めからバケツで一気に注ぐとせっかく植えた水草が舞い上がってしまうので、初めのうちはエアチューブなど細いホースでゆっくり満たしていくのがコツ。
 水槽の3分の1から2分の1くらい、水草の葉がが水中に漂うくらいまで水位が上がってきたら、発泡スチロール板(緩衝材)などを水面に浮かべて、太いホースやバケツの水をそこに当てて注ぐと、早く満水にできます。

 私は小型水槽なら最後まですべてエアチューブです。バケツを水槽より高い位置に置き、“サイフォンの原理”で水槽にゆっくり流しながら、「魚やエビはどうするか」とか「石を増やそうか」とか眺めながら考えたり。バケツ数杯入るので、溢れる最後の1杯以外は違う部屋で別の事してたりします。

 ゆっくり入れると水の濁りが少ないなんてメリットもあります。大きい水槽だとそうもいきませんけど、ミニサイズにはおすすめです。

 水道からホースが届くなら直接入れても構いませんが、水温を最低でも20度〜27度以内に確認しましょう。これは冬は止めておいた方が無難。

出水ルーバーが水面くらいがコツ

 水量は、GEXパワーフィルターの出水ルーバーが水面に浸るくらいがコツ。

 前述したように立ち上げ時は、溶け込む酸素量の多さが成功するかどうかの大きなポイントになります。外掛け式フィルターの滝のような流水は、水面を撹拌して水中酸素濃度を上げるのに持って来いの構造だからです。

「チャポチャポと音がするのが嫌」という方も初めの1ヶ月ほど我慢しましょう。
 バクテリア環境が整い、水草が成長し始めてしっかり光合成するようになれば、ルーバーを沈めて静かな状態にセッティングしても大丈夫になります。

照明とフィルターを稼働させて完了!

壁掛けフィルターとLED照明を稼働して立ち上げ完了

 最後に照明を付けてフィルターを稼働させます。
 壁掛けフィルターは、フィルターケース内に水を一杯に入れてスイッチを入れると循環し始めます。

水草水槽立ち上げ完了写真

 以上で水草水槽立ち上げ完了です。お疲れ様でした♪

 ちなみに、水を入れてすぐは少し白濁りしてますが、半日も経つと水は澄んできます。

水槽立ち上げ後、半日経過の状態

 これもソイルの力ですね。

(水槽に付属していたバックスクリーンも設置。)

バックスクリーンまめ知識

 バックスクリーンは、車のスモークフィルムのようにガラスに貼付ける粘着フィルムタイプと、少し厚手のシートタイプの2種類あります。

 粘着フィルムタイプ(ARTIなど)は、一番初期の空水槽の段階で貼っておきます。

 シートタイプの場合、ガラスにテープで直接貼るより、サイズカットした段ボールなど厚紙に両面テープで貼付けて使用すると、スマートで使い勝手がよいです。

水槽バックスクリーンの設置方法

 今回はシートタイプが水槽に付属していたので、新品水槽に使われていた梱包外装の段ボールをバックスクリーンサイズにカットして貼付けました。

 また、半日後のpHを測ってみると6.6くらいでしょうか。

ソイル水槽のpH測定

 我が家の水道水は汲んですぐで約pH7.1〜7.3なので、ちゃんと弱酸性に落ちてくれています。

水槽立ち上げ後の水換え頻度は?

 水槽を立ち上げてすぐは、ソイルの影響でpHが大きく変動したり水質の変化が激しくなります。そこで水質が落ち着くまで水換えします。
 水換えは基本、1回に水槽総水量の3分の1から4分の1程度を入れ替えます。

 頻度として、立ち上げから数日は毎日、そのご2日に1回から3日に1回、一週間に1回と減らしていきます。

 本当のところ頻繁な水換えは、バクテリアの新規定着にとってあまり好ましくないのですが、pHの下がり過ぎや栄養成分の溶出し過ぎは水草のダメージや水質悪化を招きます。水草の調子を見ながら対処します。
 ちなみに多くても1日に1回までにしておくのが無難です。

 注意点は、水温調節カルキ抜き

 水温は水槽温度と同じに調整して、必ずカルキ抜きします。水温が極端に冷たかったり熱かったりすると水草が弱りますし、カルキ抜きを忘れるとバクテリア環境がいつまで経っても安定しません。

 そこで水温計が2つあると便利です。
 一つは水槽内に設置、もう一つは水換えバケツの温度を測ります。

生体を入れるタイミングは?

 水槽立ち上げ後、生体(パイロットフィッシュ)を入れるタイミングは、バクテリアが定着し始めた一週間から10日後くらいが無難です。

 立ち上げ初日からバクテリアが発生し定着し始めるまでは特に水質が不安定なので、焦らず間を開けてから導入しましょう。

 また、初めに入れる熱帯魚はごく少なめに。
 今回の30センチキューブ水槽なら4〜5センチサイズの小型魚で数匹、10センチオーバーの中型魚なら1匹程度がおすすめの目安です。その後少しずつ増やしていきます。

ちなみに、既に長期間管理してる他の水槽がある場合、その濾過材や飼育水を立ち上げ初日から足すと、バクテリア環境を格段に早く作る事が出来るので、もう少し早く投入する事も可能です。それでも4〜5日は開けると安心。

今回使った商品リスト

 今回使った商品のリストです。参考まで。

GEX「グラステリアBZ300CUBE」

GEXグラステリアBZ300CUBE

水槽マット、ガラス蓋、バックスクリーンとセットで安い定番GEXの30キューブ。

コトブキ工芸「フラットLED300」照明

水草水槽の照明コトブキ工芸フラットLED300

 発熱も少なく水温への影響が少ないですし、安価ながら必要最低限の光量といった感じ。多くの水草で十分使えます。

 光量を欲する水草では、フラットLED300が2つあると万全。

GEXピュアソイル

GEXピュアソイル

 低栄養ソイルですが今回の水草量なら初期は肥料なしでも必要充分で扱いやすい。どちらかというとpHを下げる吸着系なので、下がり過ぎる場合は固形総合肥料(カリウムと微量元素)を少し埋めると、弱酸性をキープしやすい。
 今回、2kgじゃ足りず追加購入。30キューブは最低3kg以上は欲しい感じ。

GEXラクラクパワーフィルターM


 思ったより使えてかなり安い。水容量35リットルまで対応。

EHEIMサブストラットプロ・レギュラー


 長年アクアリウムろ材の定番です。バクテリア定着がよく濾過能力が高い。

NISSO「ぴたっとファンサーモプラスM」


 勝手に動いて水温を下げてくれて重宝します。

木化石SSサイズ


 樹木の堆積した化石で水硬度を上げない石。茶系の暖かみも良いです。
 ただSSは想像より小さかったです。

水草


ブリクサ・ショートリーフ

 pHが弱酸性であれば、肥料、光量、CO2もそれほどうるさくなく無難に茂みを作れます。
 ただし成長スピードが全開になると肥料を消費し始めますから、総合固形肥をひと月間隔くらいで根元に植えるとグングン茂ります。

 成長と栄養分が整うと褐色を帯びてキレイです。


アフリカン・チェーンソード

 pHが弱酸性の軟水傾向を好み、ソイルなら案外容易に育てられます。ランナーを伸ばして増え、芝のような草原を作るのにぴったり。

 逆にアルカリ性寄りだと育成は難しくなります。


南米ウィローモス

 水草モス(苔類)の中でも葉姿にメリハリがあり人気があります。弱酸性なら無難に増えます。

 南米ウィローモスに限らずモス類は液肥が有効ですが、肥料のやり過ぎに注意。
 また、茶ゴケ等の発生はダメージが大きいです。

リーベックス簡単デジタルタイマー


 水槽用照明の点灯・消灯を電源でタイマー制御してくれます。毎日一定の照明時間は水草や生体に優しい、必需品とも言うべき商品。

水作ピンセットハサミ草作400N


 この水槽底まで届くロングピンセットはステンレス製でずっと愛用してます。トリミング用の簡易ハサミも付属でとりあえず当面安心。

塩素中和剤(カルキ抜き)

zicraジクラウォーターベニッシモ水草用の使い方

 水草水槽の立ち上げ限定でかなりおすすめの塩素中和剤がZICRA「ジクラウォーターベニッシモ水草用」です。
 主成分の海洋性珪藻土は植物に必要な栄養素がすべて配合されており、低栄養ソイルで立ち上げ時に足りなくなりがちな窒素やリン酸を補給できます。

 また、植物が堆積して出来た珪藻土には、バクテリア繁殖に最適なフミン酸や各種ミネラルも含まれ、バクテリア定着を安定させてくれます。

 ただしこれ、水草のみ水槽や入れてもごく僅かの生体環境であればその後も良いのですが、熱帯魚をまともに投入し出したらコケの原因になりやすいので、その場合は途中からでも一般的なカルキ剤が良いです。

 注意点は使用前よく振ること、シリーズがたくさんあるので「水草用」を選ぶこと。


 一般的なカルキ抜き商品にもいろいろありますが、これが好き。生体、水草の調子も良い。垂れないキャップが使いやすい。

その他サプライ商品


 水槽pH測定で定番のテトラテスト「pHトロピカル試薬」。水質の理解度が断然早くなります。

 立ち上げ時は毎日測定するとpH変動が面白いです。


 何かと使うロングスポイトも揃えると検査が容易です。


 クセが付きにくいソフトタイプは使い易い。


 日々の水換えや、新しい生体を入れる水合わせ等に、何かと使うコック付き止弁。


 この他、水換え用バケツやテグス、霧吹き等は100均でも手に入ります。

ちょっと玄人向け!水草水槽立ち上げの知識が深まるコツ

 ここまでは、ポイントを踏まえた水草水槽立ち上げの手順をご紹介しましたが、ここからはもうちょっと踏み込んだ「ちょっと玄人向け立ち上げ方法」と題して書いてみました。
 初心者の方もぜひ読んで頂ければ幸いです。

エアーポンプは効果大!

 立ち上げ時に酸素量が大事ということを何度も書いていますが、その酸素量を安定供給するためにエアーポンプ(ブクブク)も設置すると、バクテリアの定着がかなり早くなり、さらに水草が枯れる失敗も圧倒的に少なくなります。

水草水槽立ち上げにおすすめエアーポンプとエアストーン

 エアーポンプは音がうるさいのでいつもは基本的に使わないのですが、この時ばかりは断然スムーズに立ち上がるので使用します。葉厚が薄く飼育が難しめの水草などを始めから導入する場合に、成長具合に差が出ます。
 小型のもので十分ですし、「魚の薬浴」や「フィルターが動かない」などなど、今後いざという時にも一つあると何かと使えるので便利。

 ちなみにエアポンプは何でも良いんですが、中でも静かさでおすすめなのは、水作「水心ダイヤル調整式」が抜群。


 水心の静音性は定評があるのですが、一番小さいサイズ(エア量固定式)はイマイチ。2番目(SSPP-3S)以上のエアー調整ダイヤル式で、エアーを抑えて使うのがかなり良いです。

 値段はちょっとしますが、買って後悔しなかった商品。

 ちなみに写真のエアストーンは、これも細かい泡で評判のいぶきエアストーン直径25mm丸、#180目。


 ストーンサイズはちょっと大きめですが、エアー用にはこのくらい大きくないと細かい泡にならないですね。

ソイルのみで空回しが理想

 実は、水草水槽を立ち上げる際は、ソイルを底面に敷いたら水草を植えずに水を張り、フィルター循環させながら一週間ほど放置するのが、よりベストです。
 水温が低ければヒーターを付け、可能であればエアーポンプを24時間フル稼働させながら。

 なぜかというと、ソイル内に微生物(バクテリア)が繁殖するから。
 バクテリアはパイロットフィッシュ(最初の熱帯魚)を入れるまで発生しない訳ではありません。ソイルの栄養でも少しずつ活動し始めます。

 そしてまずソイルの栄養を使って有毒なアンモニアが発生、その後アンモニアを分解する別のバクテリアが発生して有毒な亜硝酸が増え始めます。最後に亜硝酸を分解するバクテリアが登場してかなり無害な硝酸に変わります。

 この期間をやり過ごすだけでも、水草へのダメージが少なくなります。

 また、植物は微生物と共生する関係にあります。植物は根の周りに集まった微生物に根から栄養分を出し、お返しに微生物は根に無機物をイオン化して運ぶ、そんな関係があるんですね。

 これは水草も同じ。

 なので、ソイルだけ入れて空回しする期間を経ると、水草を植えた時の成長具合がかなり変わります。可能であれば空回し期間を設けると、より簡単に水草を育てることができるでしょう。

 ただ水槽を立ち上げる時は、ネット通販で水草も含めて全部一緒に用意する事が多いので、一週間も水草をそのまま放っておけません。なので、コンパクトにまとめてご紹介しました。

 ちなみに、バクテリア活性期間を設けず今回のように水草をセットすると、水草種にもよりますが、一週間ほど元気が落ちることがあります。

 でも焦っちゃ駄目!!

 焦って肥料添加すると、逆に栄養過多になってコケが先に蔓延したり、さらに調子が悪くなったりします。グッと堪えて水換えのみで様子を見守るのがベストです。
 一週間くらいして水質も安定しバクテリアが増え始めると、徐々に水草も調子を取り戻し、新しい新芽を出し始めます。

照明時間はどのくらい?

 一般的に照明点灯時間は8〜10時間と言われています。でも私は12時間

 なぜって、アクアリウムで流通する水草に多い熱帯の原生地は、日照時間の年間平均がほぼ12時間以上だからです。

 ちなみにそれでも私の水槽では、コケまみれになる事はありません。

 コケが大発生する原因は基本的に富栄養化です。その要因として、

これに尽きます。

 ただし何時間でも良いわけではありません。水草にも生体リズムがあり、昼間の光合成も大切ですが、寝る時間(休眠運動)や夜間の呼吸活動による活性も必要なんですね。

 もちろん8時間が駄目というわけでは当然ありません。8〜12時間で設定しましょう。

施肥のタイミング

 ソイルの特性や水草毎の個性が分かってるベテランアクアリストなら初めから適度な肥料分を調整できるでしょう。ですが、初めての経験だと肥料のやり方も分からないものです。

 ソイルの含有栄養が枯渇する目安として、水草の葉形が縮れたり小さくなったり、葉色が黄色味を増すなどの兆候が少し出始めたら施肥します。
 いつ頃そうなるかは、水草種によって、また水草量や生体数など水槽環境によって変わりますから、日々の観察が大切です。

 また、今回使った水草の中でブリクサは根付きの気難しさがあるのですが、一度根付いてしまえばどんどん成長して栄養を吸収する肥料食いな一面があります。なので、新しい葉をどんどん出し始めたら、根元に少し固形肥を埋めてあげると、面白いように育ちます。
 また、アフリカンチェーンソードはコケや葉の汚れに弱いので施肥量に注意し、コケが付き出すようならミナミヌマエビなどを入れてあげると管理しやすいです。

 肥料に関してのページもあるので、よろしければご覧ください。
⇒「水草水槽に肥料を与えるやり方と考え方」こちら

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