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ウォーターフェザーの育て方とコツを紹介。

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水草ウォーターフェザーのレイアウトと育て方

ウォーターウェザーのレイアウトと育て方

 まるで鳥の羽根のようなフワフワと柔らかい印象が特徴的な水草ウォーターフェザー
 苔類なので照明の明るさや肥料にもそれほどうるさくなく、水槽レイアウトを綺麗に彩ってくれる人気種です。

 そんなウォーターフェザーが私の水槽でも増えたので、別水槽の流木にレイアウトするついでに、今回はウォーターフェザーの育て方や活着する巻き方、pHなど適応水質、肥料添加のコツなども書いてみます。

ウォーターフェザーに適した環境

 ホウオウゴケ科のウォーターフェザーは学名「Fissidens fontanus」と呼ばれ、アメリカが原産とされています。

 日本に流通するウォーターフェザーは2種類あるようですが、正確なことは分かりません。
 とはいえ、ほぼ見た目も違いは無いそうで、1房の長さが若干異なる程度とかなんとか。

 ということで、“ウォーターフェザー”として売られてるものであれば、それほど問題ではないでしょう。

 育ててみた経験では適応水質も広く、我が家のpH7.5ほどの水槽でもちゃんと育っています。
 高水温やコケ被害に気を付ければ、それほど難しい水草ではないと思います。コケに弱いウィローモスよりも育てやすい印象。

 ただ、原生地は弱酸性〜中性環境のようなので、アルカリ性pHの水質で綺麗に育てるためにはCO2添加が必須でしょう。

肥料の与え方とコツ

 モス類の栄養素に関しては、他の水草に施肥してる水槽ならそれほど意識しなくても大丈夫でしょう。勝手に供給される程度でOKな要求度合いですから、ウォーターフェザーのための肥料と難しく考える必要はありません。

 正直なところ高栄養ソイルなら、肥料を添加しなくてもソイルから流出する成分で育ってしまうくらい、栄養素は少なくても大丈夫です。

 とはいえ植物が育つために栄養が全く不要なんて事はない訳で、ウォーターフェザーが上手く育たない水槽では、何かしらの栄養素が足りない状況が多いです。
 もちろん、水温やコケなど環境に問題がない前提です。照明の明るさや波長にもうるさくないので、他に陰性水草が育っていればまず栄養の問題でしょう。

 ということで、水質など適した環境なのにウォーターフェザーが上手く育たない場合は、まずカリウムと微量元素の液肥を少しずつ添加してみましょう。
 足りない成分がカリウムや微量元素であれば、即日から効果が見られます。

 ちなみに窒素・リンが足りなくなることもあります。例えばこの写真。

栄養不足のウォーターウェザー

 このウォーターフェザーも、少し前まで栄養素が一つ足りてない状態でした。

ウォーターウェザーの肥料の与え方とコツ

 新芽の下が少し茶色く色落ちしています。

 そこでモスに有効な液肥を毎日少しずつ添加したのですが、調子は上がらなかったんですね。液肥はカリウムと各種微量元素が含まれた総合肥料です。

 で、最終的に行き着いたのが、“窒素欠乏”でした。

 生体が少なめでソイルも低栄養な吸着系ソイルという環境だったため、発生するアンモニア量が少なく、しかもソイルに吸着されてしまうような環境だったんですね。
 ちなみに魚の糞やアンモニアから分解された硝酸塩が、窒素分として水草の成長に使われるのは皆さんご存知の通り。

 そこで自作の希釈した尿素水(これも窒素分)を底床に添加したところ、突然活発に成長が始まりました。

水草の窒素不足に尿素水自作

 唯一、窒素が足りなかっただけで調子が改善されなかった訳ですね。すべての栄養バランスが大切という事、良く分かります。

 ただ、もし私と同じような窒素欠乏状況の場合、尿素水の添加よりは窒素分を含む固形肥を底床に埋め込むのが簡単でおすすめです。

 尿素自体はそれほど有害ではないですが、すぐに分解されて有毒なアンモニアに変わります。
 水槽立ち上げではバクテリアによるアンモニアの分解除去が何より大切ですが、尿素液はわざわざアンモニア分を注入するのですから、ちょっと間違えば環境悪化から生体の病気や死といった危険もないわけじゃなありません。無理せず固形肥が安心でしょう。

窒素を含む水草用固形肥料のカミハタおこし

 カミハタの水草用固形肥が成分バランスも良く、おすすめ。
 埋め込みづらい時は少し水に浸して小さくバラしてから使うと良いです。

 固形肥を底床に埋め込んでも栄養が徐々に流出してくるので、ウォーターフェザーにも充分行き渡ります。

 ちなみに植物の3大栄養素の一つ「リン」についてですが、これは魚やエビに人工餌を与えてる水槽なら、足りなくなる心配は少ないです。
 水草は窒素やカリウムに比べてリンをそれほど必要としませんし、逆にリン酸が過剰に蓄積すると黒ヒゲコケや藍藻(らんそう)が繁殖する原因にもなります。

 ただし絶対枯渇しない訳ではありません。水草の施肥について、さらに詳しくはこちらもご覧ください。



ウォーターフェザーの巻き方

ウォーターウェザーの巻き方

 次に、ウォーターフェザーの巻き方です。
 まあ、巻き方と言っても難しいことはなく、コツというほどの事もありません。

 敢えて挙げるとすれば、最低でも1房(1本)1センチ以上の長さを確保しておくと無難に育ちやすいです。巻きやすいですし。
 あとは勝手に育って、気付けば石や流木を隠すくらいグングン大きくなっちゃいます。

ウォーターウェザーを小石に巻き活着させる

(写真小さくて分かりづらいですね・・)

 釣り糸などに使われるテグス糸で巻くのが一般的ですが、小さい石や流木の細い枝に巻き付けるときは、木綿糸を使うとやりやすいです。

 ただ木綿糸は、時間とともに分解されて溶けて無くなるため、活着が弱いうちに解けないよう3重4重に巻いておくと安心です。
 活着の弱めな南米ウィローモスと違ってウォーターフェザーはちゃんとくっ付く力があるので、木綿糸でも大丈夫という感じ。

 広範囲に巻く場合はテグスの方が良いですね。テグスは最後が縛りづらいですが、結び方はこちらをどうぞ。
⇒「ウィローモスをテグスでしっかり巻く簡単な縛り方」こちら

 テグスも木綿糸も100円ショップで手に入ります。

 ちなみにこの石は、庭から拾った在り来たりな物を良く洗って使ってます。

流木にポン乗せレイアウト

 流木を取り出すのが面倒だったので、今回は流木の凹みにポン乗せレイアウト。数週間もすると小石も見えなくなっちゃいますし。

ウォーターウェザーを流木にレイアウト

 流木のゴツゴツした質感にウォーターウェザーの柔らかい雰囲気は、とても相性が良いですよね。
 どちらかというと、底床にポンと直置きした庭園盆栽みたいな丸いウォーターウェザーも好きですけど。フサフサしてとても可愛いです。

ウォーターウェザーの管理とコケ取り生体

 環境が合えば簡単に増えてくれる管理要らずのウォーターウェザーですが、綺麗に育てるためにはコケを食べる魚やヌマエビを是非入れたいところです。
 我が家ではコケ取り生体にヤマトヌマエビとサイアミーズ・フライングフォックスを入れてますが、ミナミヌマエビやカラーシュリンプ系、オトシンクルスなども良いですね。

ウォーターウェザーのコケ取りにサイアミーズ・フライングフォックスがおすすめ

(葉の間に頭を突っ込みモフモフしてくれる頼もしいサイアミーズ。)

 モス類の中では葉も大きめでしっかりしてるので、食害も見当たりません。

 あとメンテナンスとして、水換え時などに葉の隙間の汚れを吸い出してあげると、コケが付きにくくなり元気な状態を維持しやすくなります。

ウォーターウェザーの隙間の汚れをストレーナーで吸い出す

 隙間に糞やゴミが溜まるんです、これが。

 取り出せるレイアウトなら定期的にバケツでサワサワ揺するすると、より綺麗に維持できます。

ウォーターウェザーの隙間の汚れを洗い落とす

(これもプレート活着なので、取り出したり移動も簡単。)

 ということで、みなさんもウォーターウェザーを投入して、柔らかい印象のアクアリウムを作ってみてはいかがでしょうか。

 

水草の育て方記事






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