酸素を出す石(O2ストーン)を試してみた結果
以前からずっと気になっていた商品が、「酸素を出す石」。
「O2ストーン」とか「酸素発生剤」なんて呼ばれたりもしてます。
正直なところ、巷の情報を調べても評判はイマイチなので、“触らぬ神に・・”じゃないですがずっと我慢していました。。
でも気になるんですよね〜、やっぱり。
そこで、ものは試しに実際に使ってみる事にしました。
数社から同様の商品が発売されていますが、買ったのは日本動物薬品株式会社の「さんそを出す石」です。これはゆっくり放出して1ヶ月ほど持つとのことで、お手柔らかにこれを選びました。他社商品には、1日でわ〜っと発生するようなものもありました。
酸素を出す石の使い方は簡単
「酸素を出す石」の使い方は至って簡単。水槽に放り込むだけです。
対象はボトルアクアリウムや金魚鉢、小型水槽など、水量が少なくフィルターやエアレーション(ブクブク)が使いにくい容器のためという感じですね。
私の水槽は水量20Lほどで対象環境よりは大きいかもですが、まあ小型水槽の範囲という事で。
一応、使用の目安として水量約3リットルに対して石を2〜3個ということでしたが・・、怖いので20リットル(全水量)に1個入れてみます。
入れてすぐに石の周りに気泡が付き出して、いかにも酸素が出ていると言った感じ。見ていて面白い事は確かです。
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水質の変化は避けられない事実
ただ、酸素発生剤を使うと、いくら微弱だとしても水質の変化は避けられません。
1リットル1個の比率を20リットルで1個に極めて軽減しての実験でしたが、ほんの数十分でエビ達が動きを止めて耐え忍ぶ姿に。(汗)
熱帯魚は特に変わった様子はないんですけど。
実はパッケージの注意書きに、“甲殻類(エビ・カニ)が水質の変化で体調を悪化させる恐れ”について、表示されていました。
あと、“海水魚・古代魚(アロワナなど)・ナマズ類は使用しない”とも。コリドラス類なんかは駄目みたい。
一応、入れる前と2時間後くらいにpH測定だけ行ってみました。
本当は硬度変化を見た方がはっきり何か分かるようには思ったんですけど。
pH試験紙の結果は、特に変わらず中性。溶存酸素量が増えれば多少pHはアルカリ性に傾くんでしょうけど、試験紙の精度なんてたかがしれてますから、この時間経過じゃ分かりませんよね。。
出来ればもう少し、数日くらいは様子をみたいと思ったのですが、辛そうなエビが可哀想になり我慢できず酸素石を撤去。実験終了です。。
ちなみにエビは、撤去して1時間くらいで元気を取り戻していました。
酸素石は水硬度が上がる?
この酸素石、主成分が過酸化カルシウムだそうで、水と触れると酸素だけでなく水酸化カルシウムという副産物も放出します。
この水酸化カルシウムって消石灰ですよね、強いアルカリ性の。
つまり、水質をアルカリに傾けてしまう副作用があるということです。
ちなみに水酸化カルシウムに炭酸ガス(二酸化炭素)を合わせると、pHの上昇は多少抑えられるとのことですが、それでも硬度が上がるのは避けられません。
今回のように、エビは駄目だけど魚は大丈夫だった結果も、ただ個々の耐性に差があるだけで、この消石灰は殺菌剤にも使われる成分。
発生量にもよるでしょうが、他にも目に見えない濾過バクテリアだって殺すでしょうね。。
微量なら問題ないそうですが、極少量でエビが反応してしまってる現実からすると、規定量だからといって「魚は大丈夫」とは、私からは言えないという結論に。。
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酸素を出す石を使用した結果まとめ
ということで、「酸素を出す石」を使用した結果、アクアリウムで酸素石をおすすめできる状況が思い浮かびません。(汗)
どうなんだろ、圧倒的に酸素が枯渇してる状況なら価値はあるのかな。。
どこかで、“魚の輸送水に入れる”なんて話のコンテンツも見掛けましたが、それなら市販の酸素吸引スプレー缶等を袋に充填した方がよほど良いんじゃないかと。袋じゃ硬度グングン上昇して・・。(汗)
一般的な水槽飼育で酸素供給したいなら、水換えやエアレーション、水面水流の工夫などが良いでしょうね、比べるまでもなく。
でもね、こういう商品って売れると思うんですよ。実際私も気になって買っちゃいましたし、いろんなメーカーから発売されてますし。
ぶっちゃけ、メーカー側も「こんなの使ってもねぇ・・」なんて意識もあるんじゃないかなぁ、バクテリア添加剤とかと同じ類いで。(爆)
ちなみに、過酸化カルシウム以外の酸素発生剤も存在するのかもしれませんから、一概には言えないという事、予めご了承ください。。
エビ達、ごめんね。
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