発酵式CO2ペットボトルを電磁弁で自動化
今まで何年も発酵式CO2ペットボトルで二酸化炭素を添加してきましたが、添加のオンオフを決めた時間で自動化できないかと考え、自作というほどではないですが電磁弁とタイマーを使ってオート供給配管を作ってみました。
もちろん電磁弁だからといって、ペットボトルを暴発させるようなアホな仕組みではありません。
24時間CO2供給し続けて、消灯中だけ同時にエアレーション稼働というのも無駄が多いですし、夜間のみ手動でストップさせる方も多いでしょうから、自動化できれば毎日の手間をかなり少なく出来ます。
“残業で家に帰れない”、“急に外泊することになった”なんて時も自動で止まってくれるから安心。
このシステム(?)のお陰で、発酵式CO2の手間が数週間に一度のネタ作り替えだけになり、とても重宝しています。
発酵式の世話に疲れたなんて方に、かなりおすすめです。
発酵式の経験がない方は、先にこちらをどうぞ。
電磁弁で自動化のちょっとデメリット
CO2ボンベ用の電磁弁を使って自動化配管するのですが、ちょっとデメリットもあります。
それは、出費。
発酵式ペットボトルを使う人のほとんどが“安価でお手軽にCO2添加できる”という理由で採用してると思いますが、今回用意する電磁弁とタイマーで5000円ほど掛かります。
ただ、毎朝毎晩キャップを締めたり弛めたりしていた労力を考えると、納得できる出費かもしれません。
毎日止めたり出したりって、忘れてしまうんですよね。
「そこまでやるならボンベ式にするよ」という声もありそうですが、どちらにしろボンベ式には電磁弁も電源タイマーも必要ですから、とりあえず小分けに揃える前段階として試してみるのも良いのではないでしょうか。
私は発酵式を使い続けています。
ボンベ式が高いのは器具だけでなくちょっと割高なミニボンベを買い続けるという点で、そう考えると年間500円程度の費用でゴミも出ない発酵式ペットボトルは、自然に優しくとても経済的ですからね。
それにプラスして今回の自動添加によって毎日の手間が無くなり決まった時間に出して止められる使い勝手の向上で、ますます完璧といったところです。
用意するもの
発酵式CO2自動化で用意するものは、こちら。
(※既に発酵式ペットボトル用の配管がある前提で必要なものです)
- 電磁弁
- 電源タイマー
- 6mm耐圧チューブ(耐圧ホース)
- 二又分岐パーツ
その他、耐圧チューブ(ホース)を切るためのカッター(普通の)や、必要であれば指を切らないように軍手など。
発酵式CO2自動化の作り方
発酵式CO2自動化の作り方です。
ちなみに現在使っている発酵式の配管に、二又分岐コックを割り込ませて、コックの開閉でCO2供給をオンオフしてる方もいるかもしれません。原理はそれと同じです。
これだけで勘のいい人は分かるかと思いますが、通常のCO2配管の途中に分岐パーツを繋ぎ、枝配管の開け閉めを電磁弁で行います。
「分からないよ」という方も作業工程は全然簡単なので、どなたでも読み進めていけば理解できると思います。
器用な方なら、5分程度で完成できます。
電磁弁に耐圧チューブを接続
まず、耐圧チューブを10センチくらいにカットします。
この耐圧チューブは水槽用CO2配線ではごく一般的な外径6mm内径4mm規格のものです。
電磁弁に差し込む分と分岐パーツに差し込む分が充分に取れていれば、特に長さに決まりは無いですが、短すぎると接続しづらいので10センチ程度あった方が良いです。
ちなみに、電磁弁に差し込む側の切り口断面は出来る限りきれいな垂直面になるようにします。面がガタガタしてるとエア漏れの原因となります。
切った耐圧チューブを電磁弁のIN側に奥までしっかりと差し込みます。
この時、電磁弁のIN側とOUT側を間違えないように説明書を確認しましょう。
あと、これはどちらでも良いのですが、OUT側にも短く切った耐圧チューブを差し込んでおきました。
接続部のロック機構が、発酵式の気化したアルコール分で傷まない(汚れない)ための安全対策。
IN側耐圧チューブを二又分岐パーツに接続
電磁弁IN側に挿した耐圧チューブに、二又分岐パーツを繋げます。
二又分岐パーツの差し口位置は、どこに何を挿しても特に動作は変わらないと思いますが、セオリー通り3つの口の中でコックの無い口がペットボトル側(放出の元)となるようにしました。
耐圧チューブが硬く入りづらい場合は、ドライヤーや熱湯で切り口を暖めて接続します。
この方が、冷めるとフィットして漏れにくいです。
既存のCO2配管に二又分岐を割り込ませる
今まで使っていた発光式CO2配管に、二又分岐の残り2つの口を割り込ませます。
割り込む場所はもちろん逆止弁(逆流防止弁)よりペットボトル側(キャップ側)です。
逆止弁が分岐パーツより水槽側にあれば、もし逆流しても電磁弁まで守ってくれます。
電磁弁が閉じてる時は普通にCO2が添加されて、電磁弁が開くと水中のエアストーンに流れるよりも電磁弁を抜ける方が(水圧が無い分)断然容易なので、水槽内への放出が止まる原理です。
もし万が一、水槽水が電磁弁やペットボトルに逆流してきたら、電磁弁の故障やペットボトルが水増しして発酵水放出といった最悪の事態もあり得ますから、逆止弁は是非付けるのがおすすめです。
タイマーと接続して設置完了
あとは電源タイマーに電磁弁のコンセントを差して水槽に設置したら完了ですが、最後に電源タイマーの通電タイミングを間違えないように設定します。
というのも、ボンベ式CO2装置の電磁弁とは通電タイミングが真逆になります。
(ペットボトルは、見た目と冬の保温性からカバーに入れてます)
CO2供給をストップさせるには電磁弁を開くので電気を流す、CO2供給をスタートさせるには電磁弁を閉じるので電気を止める、です。
タイマー設定を逆にしてしまうと、夜間に添加状態となってしまうので注意。
私の水槽ではライト照明が点灯7時〜消灯19時なので、発酵式CO2添加をスタート7時半〜ストップ18時に設定したとします。
つまりこの場合、タイマーの設定は夜18時開始〜朝7時30分終了という事です。
発酵式CO2タイマー設定のコツ
発酵式CO2は気圧が弱いため出だしが遅くなりがちです。
そこで放出スタートのタイミングを合わせるために、夏場なら希望時間の30分前、冬なら1時間前など早めに設定するのがオススメです。
“照明点灯が7時なら6時半に放出設定”といった具合に、状況に合わせて調整します。
早過ぎると点灯前から出始めてしまう場合もあるので、適度に早めるのがコツ。
ちなみに、添加ストップ時はすぐに止まりますから、希望時間に設定すればOKです。
発酵式CO2の電磁弁自動化まとめ
電磁弁による発酵式CO2供給の自動化を実際に何年も使ってる感想としては、本当に便利この上ないです、当然ですけど。
それまで数年間、毎朝仕事前にキャップを締めて帰ってきたらキャップを弛める作業をずっと繰り返してきましたが、これを使えば数週間に一度、砂糖とイースト菌を充填セットし直す手間だけ。
ちなみにオンオフせずずっと添加放出したまま、夜間だけタイマー管理でエアレーションする方法も考えましたが、私はあえて今までしませんでした。
なぜって、エアーポンプの音がうるさくて嫌いだから(爆)
いや、無駄にCO2添加し続けるのもどうかと思いますし。
・・・ということで、今回使った商品のリンクも貼っておきます。
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AIネット「熱くなりすぎない超小型電磁弁」は、安いながら国産で、評判も良いです。
構造上は、CO2電磁弁であれば他メーカーでも使えます。
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リーベックス 簡単デジタルタイマー グレー PT70DG 関東当日便
このREVEXの電源タイマーは安いのに高性能です。照明などで複数使っていますが、何年も故障も無く重宝してます。良い商品。
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ニッソー AQ-01 二又分岐
二又分岐はホームセンターにもあると思います。本当はコックが無い分岐の方が良かったのですが、そうなるとプラスチック製しかなく、強度的に安心なこちらを選びました。
不意にコックが閉まってしまわないように、テープなどで巻いておくと良いかもしれません。
今回の自作は完全にCO2を遮断する訳ではなく、かなり高圧になるような箇所も無いので、プラスチック製でも問題ないでしょうけど、耐圧チューブの差し込み接続時にけっこう力を掛けるので、破損する可能性が無きにしもあらず。
(※これについて下に追記しました)
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マツダ 耐圧ホース (黒) 1m 【在庫有】
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(アマゾンは類似品)
CO2配線用の6mm耐圧チューブなら、どれでも大丈夫です。
追記:プラスチック製Tジョイントに交換
その後、三又分岐コックからプラスチック製Tジョイントに交換してみました。
心配していた耐圧チューブとの接続も、チューブ側をドライヤーで充分に温めてから差し込むことで、特に問題なく装着できました。
コック式分岐を使用していても不具合がある訳ではありませんが、開閉できないジョイントなら不用意にコックが閉まってしまうなんて不安もなくなるので、こちらの方が安心感があります。
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コトブキ工芸 kotobuki Tジョイント K-218 3個入り 関東当日便
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(アマゾンは類似品)
使用したコトブキ工芸のTジョイントは、ちょっと径が太めだったので差し込みづらさはありましたが、肉厚な分、丈夫で安心して使える印象です。
試した感じでは、耐圧チューブをよく温めればどんなプラジョイント(もちろんエアチューブ用)でも大丈夫じゃないかと思います。参考まで。
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