水草のためのCO2添加に、安くて効果絶大な発酵式ペットボトル添加装置の作り方!

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発酵式ペットボトルCO2添加装置についてとその作り方

 水槽で水草を育てる際に強力な助っ人となるのが、CO2(二酸化炭素)です。
 でもCO2ボンベ式を揃えるのは躊躇してしまうという方に、安くお手軽にCO2を添加できる発酵式ペットボトル添加装置の作り方や使い方、そしてそれまでの経緯や実際の効果など書いています。

発酵式ペットボトルCO2添加装置の作り方

水槽にペットボトルCO2添加で水草が生き返る!

水槽の水草がCO2添加で生き返る!

 今まで私もいくつもの種類の水草を育てようと試みましたが、CO2添加をやる前はどうしても弱って枯れてしまうものばかりでした。(確かにCO2が少ないと生育が難しいと言われる種を選ぶことが多かったのもありますが。。)

 元気な水草は浄化作用で水質を安定させて水を綺麗にしてくれます。でも、枯れると逆に水質を悪くする要因にもなります。

 ライト照明の日照時間や光度の問題、栄養肥料などを疑ったりもしましたが、最終的に上手くいったのはCO2添加装置でした。
 というか、「CO2を添加すれば簡単に水草を元気に育てられるじゃん」と、それまで問題視してきた事なんて吹き飛ぶくらいに大きな効果がありました。

、私の浅い水槽で光量もそれなりですし、CO2以外で大事だなと思ったのは水温管理くらい。
 種類にもよりますが、水草は低温にはけっこう強いけど、高温には弱い。やはり24〜26度くらいを常に維持できるのが理想です。
(と言いながら安上がりが基本理念の我が家のミニ水槽では、夏場の水温維持として水槽用クーラーではなく冷却ファンで水を冷やしてるので、どうしても28度くらいには上がる事がありますが。)

 後は何はなくとも、CO2を供給する事が水草を健康に育てる一番簡単で大きなポイントだと実感しています。

CO2添加が水草に効果的な理由

 CO2添加が水草に効果的な理由を、私の水槽環境からいろいろ考察。

 もちろん、植物の光合成に二酸化炭素は必要不可欠ですから、CO2が枯渇してる水槽には多大な効果があって当然です。
 でもそれだけでなく、CO2を供給することで他にも良い影響があります。

水質が酸性に傾いたから

 私の水槽にはソイルだけでなくゼオライト系ろか砂利を使っていたので、イオン交換能力で水質を強力に中性に傾ける事、そしてカルシウムや重金属イオンなど水草に必要な微量元素をもゼオライトが吸着してしまう事が考えられます。
(どうして入れたと言われれば、いろいろ試してみた結果なのですけど。爆)

 でも、CO2添加したことで植物の生育しやすい弱酸性pHに変化した。

 水槽で水草を育てる時に多くの人が躓くのが、水質だと言われています。水草が好む弱酸性の環境を上手く作れない。
 でもCO2を添加する事で比較的簡単にpHを酸性に傾ける事ができます。

CO2濃度を上げる事で水草の光合成を活性化させる事ができる

 植物は、自然界で極当たり前に行う光合成のCO2吸収量よりももっとたくさん吸収する能力を潜在的に持っていると言われています。それは、古代地球の大気にはかなり高濃度のCO2が存在していたそうで、その頃の名残が現代の植物にも備わっていると考えられています。

 そして強制的に豊富なCO2を供給してあげる事で半ば滋養強壮剤のような役割を果たし、栄養分や光量が多少枯渇気味でも成長を促進してくれるようです。

コケの抑制効果

 余剰分の栄養素は富栄養化の原因となりコケや藻藻発生を促してしまいますが、水草が光合成をどんどん行う事で、水槽に過剰に溜まりやすいリン酸や硝酸塩を消費しやすくなります。黒髭ゴケや茶ゴケ、アオミドロなどアクアリウムの嫌われ者も栄養が少なくなれば育ちにくい。

 また、水草が健康だと本来持っている抵抗力も高まり、葉にコケも付きにくくなります。

市販のボンベ式CO2フルセット

 このページの主旨は自作の発酵式ペットボトルCO2添加装置ですから、「手作りは面倒で嫌だな」と思う方は、市販のCO2フルセットキットをご購入ください。今は1万円前後からの安価なセットも売っています。

 参考までに、もしボンベ式を買うなら少し割高ですが、消灯時は自動で添加を止めてくれる電磁弁付きがおすすめ。後々後悔しないと思います。
 電磁弁が無いと、朝と晩に毎回バルブを開け閉めしないといけません。


 ボンベ式の命とも言えるスピードコントローラー(スピコン)の微細な調整具合も、商品によって雲泥の差があります。クリスタルアクアのスピコンは安いのに性能が良く高品質です。

 ただ、ボンベ式CO2添加装置でお金が掛かるのはその後の維持で、ずっとボンベを買い続けないといけない点
 特にミニサイズのCO2ボンベは割高なので、ベテランのアクア職人になると水槽用ではなく高さ1mほどの工業用の大型ボンベ(ミドボンなんて呼ばれてます)を充填して微量ずつ使うそうです。

 ちなみに今回ご紹介する自作の発酵式CO2発生装置に掛かる費用は、ホームセンターやスーパーで揃うものばかりで初期の部品代が約2000円程度、維持費は食用砂糖イースト菌を少しずつしか使わないので、年間で数百円から千円使うかどうかのレベルと、本気で安上がりです。
 イースト菌なんて1箱買えば2年くらい持ってしまいますから。(消費期限が過ぎても冷蔵保存で使ってます)

 しかも、いくら安いとはいえ発酵式装置が水草に与える二酸化炭素の効果は抜群です。

タブレット型CO2添加剤は?

 水草用のCO2添加剤として水槽に投入するタブレットタイプのものが売られていますが、正直なところ、パワーは弱く持ちも悪いので効果の面でも費用の面でもおすすめ出来ません。
 水槽サイズ10リットル以下で、多少効果を感じられるかな〜という印象。

 お手軽に試せるのは良いんですけどね。。

発酵式CO2添加装置のメリットとデメリット

発酵式CO2のデメリット

 先に、ペットボトル発酵式CO2添加装置のデメリット(悪い点)は、「手間が掛かる事」そして「流量調節が出来ない事」です。

 イースト菌を発酵させて発生する二酸化炭素を使いますから、イースト菌が砂糖を消費し切れば終わりです。またもう一度セットし直す必要があります。
 持つ期間はだいたい夏場で1〜2週間、冬場で2〜3週間くらいです。

 ただ私の場合は、途切れることなく添加し続ける訳ではなく、水質の状態や水草の成長具合を見ながら設置するので、それほど追われて作り続けてる訳じゃありません。
 しかも手順に慣れてしまえば5分足らずで準備できますから、アクアリウムの楽しみの一部という感覚。

 CO2の細かな流量調節が出来ない点についても、30cmサイズ水槽で使ってもCO2濃度過多というほどでは無かったですし、水槽が大きくなるほど水質の安定感は増しますから、思ったほど心配いりません。

 後は、熱帯魚やエビの個体数や有無、水草メインの水槽など、状況に合わせて設置する頻度を調節すればいいでしょう。

 もちろん、水草量が適度にあれば常に添加し続けても光合成でCO2消費するので大丈夫ですが、今度は逆に背丈の伸びる水草が育ち過ぎてレイアウトが崩れてしまい、剪定や手入れの手間が増えます。
 水草が美しく育つのは嬉しいですが、間延びしない程度に添加したいところです。

発酵式CO2のメリット!

 自作発酵式のメリットは何と言っても、安価なのに絶大な効果を得られるところ!
 ボンベ式は初期投資も掛かりますし、維持費も馬鹿になりません。

発酵式ペットボトルCO2のメリットはアルコールの脱窒菌効果

 確かに、当てられる予算に余裕があるならボンベ式市販品で揃えた方が手間も少なく楽です。でも発酵式には、もう一つ嬉しい作用があります。それがコケの抑制効果と水質を安定させる効果が高いところです!

 その理由が発酵過程で発生するアルコールにあります。

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 私も難しい話は苦手ですが頑張って説明すると、魚の糞や餌の食べ残し、植物やバクテリアの死骸など有機物が様々な細菌によって、アンモニアや亜硝酸塩を経て毒性の低い硝酸塩まで分解されます。

有機物 ⇒ アンモニア ⇒ 亜硝酸塩 ⇒ 硝酸塩

 これを硝化作用と言いますが、この硝酸塩までの分解プロセスが出来上がると、水槽の水は透明感を増します。微生物のバランスが落ち着くここまでの過程を一般的に“水槽の立ち上げ”と呼んでいます。
 でもまだこの状態だと、水質は酸性に強く傾き気味ですし(pHはソイルやレイアウト石、換え水によって大きく変わりますけど)、茶ゴケも発生しやすい環境なんです。その原因が、どんどん残って蓄積していく硝酸塩濃度の高さです。

 植物(水草)が必要とする3大栄養素は窒素、リン、カリウムです。そして植物や茶ゴケは、この硝酸塩から窒素を得るために吸収分解しますが、メインの水草が消費する量は得てして蓄積するよりも少なく、吸収し切れない余剰分の硝酸塩が増えれば、その分、苔の養分となって茶ゴケや黒髭ゴケの大量発生に繋がります。

 しかもいくら毒性は低いと言っても、濃度が上がれば生体の免疫系を阻害するなど、熱帯魚やエビにも悪い影響が起こり始めます。

 で、この硝酸塩を分解してくれるのが底床などにいる脱窒菌というバクテリア。
 脱窒菌は、発酵式装置から気化して流入する適度なアルコールで活性化するため、余剰分の硝酸塩を分解する手助けになるという訳です。

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 とにかく私の場合、それまでイマイチ不安定だった環境が、発酵式CO2を添加し始めたら格段に安定してしまいました。

CO2とアルコールで理想的な

 という事で、発酵式ペットボトル添加装置を初めて自作で作るという方にとっては少し腰が重いかもしれませんが、やり始めれば本当に簡単ですし、その効果に感動すること間違いなしです。
(※大前提ですが、水草の無い水槽にCO2添加は不要です)

 それでは次にいよいよ、本題の自作ペットボトルCO2添加装置の作り方です。

発酵式ペットボトルCO2添加装置を作る!

準備するもの

 自分で作る発酵式ペットボトルCO2添加装置に必要なもの・準備するものは以下になります。

発酵式ペットボトルCO2添加装置の材料 パン発酵ドライイースト 食用砂糖お得サイズ

 この他、無くても出来るけど有れば便利なものはこちら。

漏斗

ペットボトル加工と製作手順

1、キャップにチューブジョイントを加工
ペットボトルキャップにチューブジョイントを接続

 アイスピックやキリ、ドライバーなどの道具を使い、ペットボトルのキャップ(一つ)に穴を開けてチューブジョイントを差し込み、瞬間接着剤で隙間なく固定します。

キャップ加工完成の状態

 ポイントは、穴を大きくし過ぎるとジョイントを固定しづらく、またCO2漏れの原因となりますから、少しずつ調整して開けると良いです。

キャップにネジをねじ込む方法

 プラスドライバーでネジを差し込んで抜いても簡単に開きます。エア漏れがなければ不格好でも全然大丈夫です。

 ちなみに、この工程が面倒な方には、こんな既製品も売られています。


 逆流防止弁も一体となっているので、作るのが難しそうで心配という場合はこちらがおすすめ!
 これなら後はチューブ配線とエアストーンだけでOKなので、取り回しスッキリで見た目も良いです。

 正直なところ、発酵式CO2装置が上手くいかない不具合は、大抵が加工キャップ部分の漏れ。アダプターなら初めから安心です。

2、チューブ・逆流防止弁・エアストーンを繋げる
チューブと逆流防止弁とエアーストーンを配線

 図のような配列でエアチューブと逆流防止弁、エアストーンを加工したキャップに繋げます。
 逆流防止弁は向きを間違えないようにしないと、「二酸化炭素がエアストーンから出ない」とか、最悪「ホースが弾け飛んで発酵液が飛び散る」なんて可能性も考えられます。

 ちなみにチューブの長さは延ばし過ぎないようにしましょう。CO2増加による気圧の上昇で水中に放出させるので、ホースの全長が長いと気圧が分散して無駄なロスが多くなります。水槽の高さに合わせて短めがおすすめです。

 水槽に固定する吸盤も使うなら、ここで一緒に装着します。

3、ペットボトルに砂糖とイースト菌を入れる
ペットボトルに砂糖とイースト菌を入れる

※ペットボトルは炭酸飲料用の耐圧タイプのものを使います。
 発酵で内圧が掛かりますから、破裂の危険を避けるためミネラルウォーター系の柔らかいタイプはヤメましょう。

 ペットボトルに砂糖100gくらいとイースト菌を数グラム入れます。
 イースト菌は多過ぎるとCO2の発生は少し早くなりますが、時間単位の発生量が増えて終わり方も早くなります。逆に少な過ぎると最初の発生が遅れますから、上の写真を見ながら適量を探してみて下さい。冬の時期は夏場より少し多めが良いです。

漏斗を使うと簡単

 漏斗(じょうご)を使い、割り箸などで突きながら入れると非常に簡単です。100円ショップにも売ってます。

 砂糖の量を覚えるために、私も初めは律儀に測って入れましたが、正直そんなに正確でなくても問題はありません。

 また、ドライイーストは開封しても冷蔵庫に保管すれば長期保存が出来ますから経済的です。

4、水を足してよく混ぜる
水を足してよく混ぜる

 砂糖とイースト菌の入ったペットボトルに、水を7〜8分目くらいまで注いでよく混ぜます。
 写真のように、ペットボトル上部に空気層の余裕がないと、発酵した時に発酵液が水槽に流れ込んで大惨事になってしまいます。水はだいたい350〜380ccくらい。砂糖の種類によって水の量を微調整してください。

 この時、穴の開いていないキャップがもう一つあると撹拌しやすい(振りやすい)です。

 ちなみに、夏場は気にしなくても大丈夫ですが、寒い冬場は発酵が始まるまで暖房の効いた暖かい部屋に置いておいたり、ペットボトル水を30〜40度未満くらいに温めると菌の活動が良くなりCO2の発生も早まります。
(湯せんの場合、熱過ぎるお湯だとイースト菌が死んでしまうので注意!ペットボトルも変形します。。)

 また経験上、水道水をそのまま入れる場合はカルキ抜き液を数滴垂らすと、塩素の殺菌効果が抜けて発酵がスムーズに進みます。カルキが抜ける浄水器の水ならそのまま。

冬場の低温時は市販のペットボトルカバーで保温

 水槽を置く場所によっては、冬の低温時にペットボトルカバーなどで保温するのもおすすめです。見た目もおしゃれですね。

まとめ

発酵式CO2ペットボトルを水槽に設置

 私の経験を元に、一番楽に作れて効果的なやり方をご紹介しましたが、いかがでしたか?

 ここで私がご紹介したやり方にプラスして、砂糖をそのまま使うのではなく「寒天」や「ゼリー」で固めて反応を遅らせ(時間単位のCO2量を少なく)放出期間を長くする方法もありますが、鍋やフライパンで加熱する手順が増えたり材料が増える割に、それほど有意義な差が感じられなかったので、今回は説明を省きました。
 その他、重曹や塩を少し混ぜると発酵を遅らせて長持ちするやり方もあります。

 今は私も、何も使わないオーソドックスな方法でずっと定着しています。

 一度装置を作ってしまえば、後はそれぞれ数百円程度の砂糖とイースト菌だけですから年間コストは激安です。
 イースト菌50gで2年以上保ちますし砂糖1kgで200円しませんから、私の場合、年間500円も使ってません。

 それでいて水草元気、水質改善など嬉しい影響があります。

 ボンベ式でも発酵式でも、CO2の供給をした事がない人にとっては敷居が高いように感じますが、そんな初めての方にこそ二酸化炭素の供給が水草に与える効果を知るために、誰でも作れる発酵式ペットボトルCO2添加装置は是非おすすめです。

こちらの記事も続けてどうぞ。
⇒「CO2拡散器に負けない気泡の細かいエアストーンのコツ」こちら

⇒「発酵式CO2ペットボトルを電磁弁で自動オンオフに配管」こちら

自作関連記事
⇒「ミニ水槽用に水換えクリーナーを自作」こちら

 

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